ひおなな honn不意に目が覚め、時計を見ると2:00を示していた。1度目を覚ますと寝付くまでに時間がかかるタイプなので、モニタールームで試合分析でもしよか、とひとりごち歩き出す。到着し、中を覗くと見知った顔がいた。こちらには気付かず顔を埋めながら体育座りをしている。いつも笑顔な七星のイメージとは違い一瞬別人と見間違う程静かだった。
七星虹郎はトライアウトで同チームになり共に戦った仲間である。個性的な面々が多い青い監獄では珍しく純粋で人懐っこい性格に氷織は「普通に部活に入ってたら後輩ってこんな感じやろか」と微笑ましい気持ちになっていた。
七星と話すと癒されるので近くにいたら話しかけに行くし、(だいたい七星の方が先に気づき氷織さーん!と元気に駆け寄ってくるが)冗談を言った時のリアクションが面白くてついついからかってしまう。氷織と話している時の七星は記憶の中ではいつも笑顔だから一瞬声を掛けるのを躊躇ってしまった。
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