迷っているなら今じゃない🌹「珍しい棚見てるね」
❄️「一ノ瀬にそろそろ乾燥が酷くなるから塗った方がいいと言われてな」
🌹「寒くなってきたしね」
去年の冬、スキンケアを怠った結果少し肌が荒れてしまった真斗。珍しくトキヤの小言を食らったのだ。
❄️「どれがいいと思う?」
🌹「お前が好きなのにすればいいだろ」
❄️「悩んでいるから聞いているのだ……」
昨今のスキンケア商品は両手では足りないくらいある。真斗には違いがいまいちわからない。
🌹「これは?」
❄️「これは貴様が使っているやつではないか!」
🌹「だからいいんだよ。低刺激だから使いやすいし、オレが使うにしては匂いも少ない」
❄️「……」
確かに真斗が重視しそうなポイントは押さえており、黙り込んでしまう。
🌹「いいだろ?別に家で使うんだし。それにこれを使ってみて違うと思ったら、また別のを探せば?」
レンの意見は確かに建設的だった。真斗としてもこれ以上、棚の前でにらめっこは避けたい。さっきから他の客からの視線も微妙に感じている。早く切り上げないと大変なことになる。
❄️「そうさせてもらう」
🌹「他に買うものある?」
❄️「ない」
🌹「じゃあお会計行こうか」