大河×ハビエルネタ酒もタバコもしない。
むしゃくしゃした時に立ち寄る雑木林があった。
いつもそこで1人ぼーっと世界を見つめる。
暑い日も寒い日もあるけど落ち込んだり気が滅入った時は子供の頃に両親と遊びに来たこの場所でじっと時が過ぎ行き心が落ち着くのを待っていた。
今日もまたバイト先のおっさんに馬鹿にされた。
最初は無視をしていたがもう限界だった。
殴った時に相手の鼻の骨を折ったなと思った。
でも、それでも後悔はしなかった。
後悔はしなかったがスッキリもしなかった。
心にはドス黒いモヤが溜まり膨らみ膿の様に中から突き破りドロリと垂れ溢れる感覚があった。
(吐きそうだ)
誰かに泣き叫びたいのにそんな相手はどこにも居なくていつもの如くあの雑木林へと向かった。
あの雑木林に行ったってこの心のモヤを吐き出す術ないけれど家で1人部屋の中にいるよりも少しは外の風にあたるべきだと思った
(……落ち着く)
他人はこのイライラを酒の力やニコチンに頼って治めるのだろうが何せ此方はそんな金だってない。どうにか自分でこの感情を終わらせないといけない、そう思うとなんだか世知辛い気分になった。
俺が一体何をしたって言うんだ
大きく息を吸い込んで空気を取り入れると少し心が落ち着いた気がした
少しだけ目を瞑ろうと思って木にもたれかかって息を吐く
暫くして目を開けると先ほどまで自分1人しかいなかったその世界に見覚えのない人影が見えた
いつからそこにいたのかと肩が跳ねたが相手が此方に気付いた様子は無く自分と同じ様にただどこか遠くを見つめている様だった
(まぁ、俺も人のことは言えないしな)
相手がいなくなるか自分がいなくなるかどちらが先かはわからないがどちらもどちらかの邪魔をしているわけではない。
それなら関わらずに無視をするのが良いと思い俺は相手から目線を外しいつもの自分の世界へと潜った。
気がついた時には向こうの人影は消えていた
1.出会い