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    すすき

    ミスブラ(ブ受)

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    すすき

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    【ミス+ショタブ/現パロ?】
    ミスラちゃんとショタブの心温まる(?)コミュニケーション話???かもしれない???
    先に白状しとくんですけど私がただショタブを書いてみたかっただけです✌️☺️

    なあ、と近くで声が聞こえた。
    ミスラが仕方なくアイマスクを持ち上げると、子供と目が合った。背中で落ち葉ががさりと音を立てる。子供が大きな赤い瞳をぱちりと瞬かせた。
    「こんなところで、何してんだ?」
    「寝てます」
    「……じめんで?」
    「いけませんか?」
    今日もミスラは眠れなかった。ベッドにいても眠れないのだから他を探すしかない。机の上やクローゼットの中はもう試したし、やっぱり眠れなかったのだ。だったら外で眠れるものを探すしかなかった。この公園は落ち葉もあって丁度よさそうだと思ったのだが。アイマスクを取って体を起こす。今日も眠れなかった。
    ため息を吐くと、子供の瞳が急に忙しなく動き出す。
    「……じゃましたか?」
    「はあ。まあ、そうですね」
    ミスラが目を閉じるのを妨げたという意味なら、そうだ。頷くと子供が目を伏せる。わるかったと呟きながら落ち着きなく動く手が、ぎゅっと木の枝を握り締めていた。やたら表面がつやつやとしていて、そこそこでかい。さっきから持っていたんだろうかと考えて、まあいいかと打ち切った。アイマスクをポケットにしまい、立ち上がる。
    「でかい……」
    ミスラを見上げて、ぽかんと口を開いた子供の声に少しだけ気分が良くなった。
    「まあ、当然です。俺は強いので」
    「へえ……!」
    子供の顔がぱっと輝く。その顔は悪くないなと思った。ふと、この子供の名前を知らないなと思い至った。
    「あなた、名前は」
    「それ、さいしょに聞くやつじゃねえのか?」
    「はあ。そうなんですか?」
    「……なあ。あんた本当につよいのか?」
    さっきまであれ程輝いていた顔が、疑うような顔つきに変わった。今の会話でミスラの強さの何を疑ったのかは知らないが少しむかっとくる。当然でしょうと眉を顰めても子供の顔つきは変わらない。
    「だったら、証拠を見せてやりますよ」
    どこかに適当な者があればよかったが、ここにはミスラと子供しかいなかった。公園の中はしんと静まり返っている。探しに行ってもよかったが面倒だった。
    子供を見下ろし、小さな手に掴まれたままの木の枝に目を止めた。きっとミスラならあれよりもっと大きくて強い枝を手に入れられるだろう。ぐるりと辺りを見回して、この公園の中で一番高い木に狙いを定める。近付いて手を伸ばし、一番太くて真っ直ぐな枝を選んで掴んだ。少し力をいれるだけでばきばきと大きな音を立てて枝が折れていく。
    「あっ、ばか! だめだろ!」
    「は? 誰が馬鹿なんです」
    「あんた以外にいねえだろ。えだが欲しいなら、ちゃんと探さないといみねえよ」
    おれも探したんだと子供が胸を張る。むこうで、と木が立ち並ぶ付近を指さされて少し面倒になってきたが、できねえのかと聞かれればやめると言うのは何となく癪だった。
    「やれますけど。俺は強いので」
    「じゃあ、おれ様があんないしてやる!」
    子供が当たり前のようにミスラの手を取って歩き出す。小さくてあたたかな手のひらを何となく振り払う気にはなれなかった。
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    すすき

    DOODLE【ミスブラ+オエ/魔法舎】賢者視点
    ミスブラ職人オーエンの話
    ……にしたかったんだけど、これであってるか分かんなくなってきたやつ。
    ここまで長くなるとは思わなかった
    窓の外には厄災が輝いている。美しい夜空をぼんやり眺め、はっと我に返って賢者は慌てて足を踏み出した。もうずいぶん遅い時間だ。
    賢者の書を書き進めることに集中していたせいか、それとも昼間の依頼での魔法使いたちの活躍を思い出していたせいか。すっかり夜も更けた今になっても眠気はやってきていなかった。まだまだ起きていられそうだが、これ以上は明日に差し支えそうだ。キッチンでホットミルクでも飲んで寝てしまおうと部屋を抜け出したところだった。
    しんと静まり返った廊下に賢者の足音だけが響く。同じフロアの魔法使いたちは早寝が得意な方だ。起こさないように足音を殺して階段を下りた。キッチンを目指す。
    「……あれ?」
    こんな時間までキッチンに明かりがともっているのは珍しいことじゃないが、その明かりが届かない廊下の片隅に立つ後ろ姿はあまり見たことがなかった。いつもなら、キッチンで甘いものを強請っているか、探しているかしているのに。もしかしたら厄災の傷だろうかとそっと背後に歩み寄った。
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