七夕いつもより星が輝く夜空に琵琶の音が響く。それに合わせてトントトンする楽しげな足音。
「犬王!犬王よ!聞こえているか!今年も唄いに来たぞ!!」
「聞こえているぞ(そうではなくてもほぼ毎日来てないか?まあいい。楽しいから断る理由もないしな)」
「今年も曇りだが関係ないッ!この唄と琵琶の音が届けるなら!」
「ああ、ハッキリと聞こえているぞ。また新しいのを作ったな。それもいいぞ!」
「当然!尽きることないこの世の中の音が変わり廃れていく。それを拾い俺たちが輝くのさ!」
「俺もだ。この世も色んなのが溢れて留まることが無い。また新しい舞い出来たぞ!」
「見えるぞ!盲関係なく雲だろうと雨だろうと見えるッ!」
一層に琵琶の音が激しくなり、足音も大きくなる。
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