好き好き好き好きだーい好き「ただいま。…朧?いないのか?」
事後処理を終えて帰宅するが、朧の出迎えがない。…まだ帰ってきていない?そんな訳あるか。先に帰れと言ってから何時間たったと思っている。
私は玄関を上がり、リビングへ向かった。部屋の明かりはついているが、朧がいない。…家にはいるみたいだな。さて、リビングにいないのなら…。
寝室のドアを開けて明かりをつけると、ベッドの上で布団が不自然に膨らんでいた。…あれか?ベッドの端に座って布団をめくろうとして、止めた。代わりに布団の膨らみを優しく撫でると、かすかに動いた。
「…朧、ただいま」
「………………おかえり」
「そこ、熱くないか?」
「………熱い、けど……維さんの匂いがするから…ここがいい…」
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