ココアのおまじない「……っ、?」
授業中、ツキツキと主張する腹部の痛みに思わず手を添えて眉を顰める。
昼食を撮り終わった5限目の授業。先生の話を真面目に聞き板書をするもの、ウトウトと船を漕いでノートにミミズを書いてしまうもの、後者の方が多い中、司はなれない痛みにひやりとする。
もしかして、もうすぐ例のアレが来るのだろうか。そう考えて気分がズンと下がっていくのを感じた。
「(今日はレッスンがありますのに…)」
初潮を迎えてから数年経つが未だにこの痛みと不愉快さには慣れないもので、痛みが酷くなるようなら後で薬を飲んでおこうと思う。
というのも司は毎回生理が重いタイプではなく、数ヶ月に1度とてつもなく症状が出るほうだった。けれど生理痛なんて予測できるものでもないため来なければ分からないと言った最悪のルーレット状態だ。
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