マ注時空ル殿のつづき①の書きかけ まず感じたのは、柔らかな布の感触とそして身体の痛みだった。
重い瞼を薄く開くと、いつも寝かされている場所とは違う、柔らかなシーツの上だった。ふかふかの布団が掛けられていて、あたたかい。寝床の快適さとは裏腹に身体は全身が痛く、重いが、普段の棘が刺すような痛みでもなければ指一本動かせないほどの身体の重さでもない。恐る恐る胸元の方に視線を下げると、いつも忌まわしいほどに巻き付いている呪いの蔓は全くなかった。
「一時的なものだ。あと何日持つかも分からん」
遂に解呪されたのではと一瞬浮きかけた心を諌めたのは、聞き覚えのある男の声だった。声の方に視線をやると、白い軍服姿のクレマール族の男が僕の寝ている寝台に近づいてくる。陽光に照らされる金髪の下で、みどりの鋭い目が僕を見下ろす。
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