お菓子をくれなきゃいたずらしちゃうぞ、のヤツお部屋で葉巻をすぱ〜っ…してた🐊さんに気づかれないように🦊は匍匐でそろりそろり〜もぞもぞ…と近づき🐊さんの背後へ…そして、がば!っと立ち上がり🐊さんへがお〜!ハロウィンプチヴァンパイアの登場ですよ
しかし🐊さんは扉がキィッ…て開くのも気づいたし尻尾がゆらゆら…と揺れながら近づいてきてるのも分かっているから驚かないんだよな
「わーッ!…あれ?びっくりしませんでしたか?」
「クハハッ…バレバレだったぜ?お前の尻尾が丸見えでな」
「えっ?…ああっ!気づいたなら教えてくださいーっ!もう…いじわる…」
🦊はほっぺを染めてむーっと涙目で🐊さんを見つめるんだよな
🐊さんは機嫌がよいので、そのまま🦊を抱っこして膝に乗せます
「ふっ…それで?お嬢さんはどんなどんなご用事があったのかね?」
「あっ!そうでした…ふふっ、🐊さん…トリック・オア・トリートです!」
🐊さんが🦊の顎を鉤爪でクイッ…としてにたぁっ…と笑うんですよ
「ほぅ…?このおれに菓子を寄越せ、と?」
「はいっ!🤡さんから聞きましたよ!今日はみんなからお菓子を貰える日だって!…それと、もし貰えなかったらなんでも一つ悪戯をしても良いとも教えてもらいました!」
🦊は得意げに腰に手を当てて胸を張る
⭐️🤡ちゃん曰く⭐️
「知ってるかァ〜!明日はな、お嬢ちゃんみたいなガキんちょがよォ、狼男だとか吸血鬼だとかの格好をして甘ェもんをたらふく食える祭りなんだぜェ!」
「え、ええーっ!世界にはそんな素晴らしいお祭りがあるのですね、🤡さん!お菓子を…たくさん…!」
「おうよ!そんでな、この祭りはそれだけじゃあねえぞ…!」
「ごくり…それだけじゃない…?」
「なーーーんと!菓子を寄越しやがらねえ悪ィ派手バカ野郎には、なァーんでも悪戯をしても構わねえってわけよォ!落書きをしようが、濡らしたトイレットペーパーをぶつけようがオールオッケー!」
「ええっ!それはちょっと可哀想ではありませんか…?」
「構いやしねェさ!なあお嬢ちゃん、聞いたことあるだろ?等価交換ってヤツよ、菓子を一つ、悪戯一つ。悪戯されんのがイヤなら大人しく菓子を出しゃ良いんだ。アメ玉一つ、安いもんだろ?それでガキんちょたちもハッピー、菓子を渡したことで悪戯もナシでハッピー、Win-Winじゃねえか!」
⭐️回想おわり⭐️
「ほう、そうかそうか…なるほど、🤡のヤツがな…そりゃあ良いことを教えてもらったもんだ。あとでおれからも礼を言っておくぜ…しかし、菓子か。」
🐊はにっこりわらっている
🐊のおれいまいり!🤡にこうかはばつぐんだ!
「あっ、あれ?もしかして…何にもなかったですか?」
🦊が耳をしょんぼりさせて聞くんだけど、🐊さんは悪い笑顔のまま机の上にある小さくって可愛らしいオレンジと紫のストライプのリボンがついたバスケットを指差すんですね、くいっと、親指でさ
「フッ、安心しろ。ちゃんと用意はしてある。」
「わーっ!すごいすごい!いっぱいありますね!」
🦊が中を覗き込むといーっぱい高そ〜で繊細で可愛らし〜お菓子たちがこれでもかってくらい詰め込まれてんのよね
「喜んでいただけたかな?お嬢さん」
「はいっ!こんなに綺麗で可愛いお菓子…初めて見ました!」
🦊が見たことあるお菓子はさ、おはぎとかお餅とか…そういう感じなのよ
だから、🐊さんがくれたパステルカラーのふんわりしたお菓子(マカロンやら、動物や女の子の砂糖菓子とか)は見たことない、新鮮なものなんですなあ…
そしてめいっぱい喜んだ🦊を見て満足した🐊さんはさらに笑みを深くして言うんだわ
手にしたバスケットにお菓子が残ってねえの気づいててな
「ではお嬢さん、トリック・オア・トリート。おれにもお菓子を頂けるかな?」
「ふっふっふ、そう仰ると思っていましたよ、じゃーん!実は私もお菓…あれ?えっ?ない…!ま、待ってくださいぃ…!私、今お菓子持ってません…!あ、そうだ!お部屋に戻ればっ!」
「なんてこった…おれの分の菓子は無いんだなァ…お前の、大事な大事な恋人である…このおれの分が無いなんてなあ…?あぁ〜残念だ…」
🐊さんはオーバーな仕草であからさまに落ち込んで見せるんだけど…俯いて覆った手の下の口の端が歪んでいますよ、にたーっとわろてるでおい
🐊さんのその仕草を本気にした🦊はわたわたと焦って謝るんだよな
「ご、ごめんなさいっ!すぐに持ってきますね!」
そう言って🐊さんの膝から降りようとした🦊の腕を🐊さんの手ががっしり掴み、鉤爪が腰に回る
「おっと…?逃がさないぜ…トリック・オア・トリートだ。お菓子が無いなら…分かってるよな?お嬢さん」
にまにまと嗤う🐊さんは🦊の編み上げられたブラウスのリボンを弄んで、しゅるしゅる〜っと解いていっちゃうねえ
「ひゃああ!?ままま、まってぇ…!」
「クハハッ!待たねえ。約束は約束、菓子が無えならこうするしかねぇなァ…?」
🦊のブラウスのボタンをはずしてちゅう…とキスマークをつける🐊さんなのだった
💓〜𝓗𝓪𝓹𝓹𝔂 𝓗𝓪𝓵𝓵𝓸𝔀𝓮𝓮𝓷🎃〜💓
🦊はここへ来るまでに色々な人へトリックオアトリートしてきたので、お菓子の目算を見誤ってしまったんだなあ ゆきを
ちなみに今年の🦊のハロウィン🎃お菓子は手作りパンプキンクッキー(鷹の目先生監修)です
悪戯は🦊特製コーヒー☕️をミルク・砂糖なしのブラックで飲ませる計画でした
そのための水筒を持ってきたのにね…🐊さんが一枚上手だったね…悪役英雄は伊達じゃないね…観察眼の漢だね…
↓以下他クロスギルドトリック・オア・トリート
🤡ちゃん
「🤡さーん!トリック・オア・トリート…あれ?🤡さ…」
部屋が暗〜くされてて、誰もいないように見える…と思ったら、急にガタガタガタッ!と音がして顔を下から蝋燭で照らした🤡ちゃんが現れた
「…よォ〜く来たなァ!お嬢ちゃァァん!!!どうだ、おれ様の本気のピエロメイクはァーっ!!!?」
「ふぎゃお!!?きゅーん…」
「お嬢ちゃん?お嬢ちゃァーん!」
🦊は勢い余って尻餅をついてしまうしびっくりしてちび狐になって気絶してしまう
🤡ちゃんは生首だし血糊だし頭に斧刺さってるカチューシャついてるしで暗いところで見たらかなりスプラッタ
🤡ちゃんは気絶した🦊をふかふかクッションの上に置いて目が覚めるのを待っててくれました
「お、おう…お嬢ちゃん、悪かったなァ…そんなに驚くとは思ってなくてよ!ほらよもってけ、アメちゃんだ!」
🤡ちゃんのお菓子
きらきらしたくまちゃんの棒付きキャンディ
🦊の詫び悪戯を甘んじて受けた🤡ちゃん
「ぐおおおおおぁーーっ!!苦ェーーーーッ!!砂糖!砂糖くれ!ミルク!あっ、うまッ!?クッキーが甘ェからちょうどいい!?」(コーヒーは角砂糖三つにミルクたっぷり派)
鷹の目🦅
「む、お前か。」
「お邪魔します、お師さま〜!トリック・オア・トリートです!」
「ふっ、来ると思っていたぞ。そこの冷蔵庫の中段を見てみろ。」
部屋の奥で普段通りのフリルシャツに身を包んでワインを揺らしてる🦅
「冷蔵庫、冷蔵庫…あっ!こ、これってっ…!」
中を開けると、つやつやのチョコレートにオレンジソースがかかってるチョコレートケーキ(ホール)が入ってた!🎃のチョコプレートと、ちっちゃな鰐と狐の砂糖菓子が乗ってる!もうパティシエじゃん…ってクオリティのケーキ
「すごいすごーいっ!さすがお師さまです!」
「🐊と仲良く食うといい。」
「えへへ…きっと🐊さんも喜びます!ありがとうございますっ!」
「構わん、この程度の菓子作りなどおれにとっては造作もない。…ところで…その水筒はなんだ?」
「あっ、これですか?これは悪戯用のブラックコーヒーです!とーっても苦いんですよ…!」
水筒を顔の横に持ち上げて、にににっ…と笑った🦊
顎に手を当てた🦅はちょっと考えて、手を出した
「そのコーヒー、おれにも淹れてみろ。」
「ええっ!?す、すっごくすっごく苦いんですよっ!?お師さま、それでも飲むんです…?」
「苦いも何も、おれが普段飲むのはブラックだ…ふむ、香りも悪くはない、良い豆を使っているようだな。」
「えへへ…🐊さん、コーヒーをいっぱい飲むんです。だから、ちょっとでも美味しいのを淹れてあげたくて…3のおじさまに教えてもらって練習しました!」
「ハハハッ!なるほどな…そういうことか。悪くない味だったぞ、これならあの🐊も満足するのではないか?」
「そっ、そうですかっ!?良かったあ…!」
パンプキンクッキーとコーヒーでプチお茶会をする鷹の目と🦊なのであった