海を見に行こう(仮)ーーその時ふみやは察してしまった。もうこの世に六人は存在していないのだと。
二度寝をしてしまったふみやがリビングへと降りると誰の姿もなかった。依央利やテラ達は仕事、猿川はまた喧嘩をしに。大瀬くらいだろう部屋にいるのは、とふみやは思った。
テーブルには依央利が作っておいてくれた朝食がラップされて置いてある。
ふみやはそれを食べながら、今日は何をして過ごそうか……そういえばあの小説の後編まだ読んでなかったなと考えていた。
朝食を食べ終わりシンクに食器を置いて自室に一度戻る。さっき思い出した小説を取りに行ったからだ。
「あったあった」
リビングのソファに座って小説を読み始める。
ふみやが読んでいる小説の内容は恋愛ものだった。恋愛ものといっても内容はある男性が事故に遭ってしまったが、自分も周りも死に気付いていなかった。しかしその男性の恋人だけは気付いてしまった。
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