いとし、いとし不意に感じたその気配に、ゆっくりと瞼を開けた。
大きな窓を覆う遮光カーテンのせいで部屋の中は暗い。目を慣らすように数回瞬きをして、眼の前を見ればそこには穏やかに眠るドラルクとジョンの姿があった。その口元に手を伸ばし規則的な呼吸を確かめると、ベッドを揺らさないように静かに起き上がる。
立ち上がり眠るドラルクに手を伸ばし、起きてないことを確認してその頬を撫でた。サイドテーブルに置いてあったナイフを手にすると、寝室を出て足音を立てないように玄関ホールへと足を向ける。
柱の影に身を潜め気配を消したv。二人、いや三人か。足音と暗闇の中動く影に人数を把握する。近くを通りかかった人影の様子に、侵入者が退治人であることを確信した。
1914