「…私も、悠真の事好きだよ…」
その言葉を聞いて、僕の心の中にあった葛藤の雨が上がって晴れた気がした。
いや、まだ少し曇ってるのだけども
余命わずかである僕は、本来なら彼女にこの気持ちを伝えるべきではないのだろう。
彼女を最終的にまた悲しませてしまうのだから
ああ、でも自分は…欲深い人間でね、彼女を手放す事なんてできなかったんだ。
だから僕は欲に素直になろうと思ったーーーーー
「…リン、ちゃん」
甘える様な哀願するような、熱を帯びた声で悠真はリンに手を伸ばしながら口付けをした。少女はびくりと一瞬緊張が走るが、彼から逃げない様に、全てを受けようとする健気さに心打たれる。
それなら…
彼女の後頭部に回した手で少女の頭を固定し、悠真は角度を変えると口付けを深くした。そしてそのまま彼女を抱き上げると少女は「これから」に気がついたのか、悠真を押し返そうと胸板を軽く叩く。
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