いつもより更に重たい体を引きずって仮眠室に向かう途中、上質なシルクのジャケットにベロアの襟、ダイヤが埋められたボタンが目に入った。誰に着せられたのか知らんがこちらへ歩いてくるのは上気した頬のボーダー総司令。地の癖を活かした柔らかい髪を揺らし、雑に外した胸元に女物の香水と酒が交じった空気が残ったその姿は、仕事に追いつめられ理性がわずかとなった獣には刺激が強すぎた。噛みつきたい衝動を歯ぎしりで潰した。
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