圭圭イメソンとして聴く『ファタール』解釈また夢から覚める、濡れた瞼を開ける
狂おしいほど思い残す、遠い日の無力さを呪う
身を焼かれるような絶望も糧にはなろうか
憧れに焦がれるまま燃やし続けている
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▷ここ、『ファタール』を圭圭小説にするなら間違いなく私は『159話以降に会えなくなっちゃった記憶ありの智将』が転生して目覚めるシーンにするとこ〜!!それかあの日眠った主人を取り戻せないまま、主人を失くしてもなお“要圭”として生きていかなきゃいけない智将の心情かな…物語の導入的歌詞でとても好き…
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キラキラお星様宿したあなたのeyes
カラカラ渇いて可哀想なlack of 愛?
全てを孤独から救う眩しい光
僕にだけ落ちる影はあなたのせい?
致命的な欠落をくれたね
身勝手な巨星、狂わされた生
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▷ここはもう言わずもがな、智将から見た主人の評価というか。キラキラ輝く存在の主人は小手指で藤堂君や千早君や土屋先輩や、たくさんの人の孤独を無邪気に救ってきたわけで。智将もその何気ない無邪気さや言葉に救われた一人だったりするんじゃねぇかな、とか思うのよ。智将の絶望の象徴である陽盟に対して「でもリードは智将の方が上なんじゃねェの?」「俺、どうしてもアイツにお前が負けてるとは思えねェ‼︎」って言い切った瞬間とかさ、あれはもう救われた顔じゃない?そんな光に絆されて感化されながら頑張ってきたのに、突然なんも言わんで身勝手に消えられたらそりゃあ致命的な欠落にもなるでしょ…完璧だった智将に付いた傷だし、落ちた影だし、美しく潔く消えられると思ってた所でのどんでん返しの生よ…主人はよ帰ってこんかい…
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お願い、声を聞かせて、声を聞かせて
絡まって歪んでしまった傷さえ
くれたのはあなただけ、あなただけ
お願い、僕を見ていて、僕を見ていて
宿命に刻まれた痛みさえ武器にして
いつかの後悔すら照らせるように
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▷はいきましたね。『お願い、声を聞かせて』ここはもう『戻ってこいよ、クソ』の直訳部分だと勝手に、勝手に思ってます。あれよ、夏目漱石の『月が綺麗ですね⇔I LOVE YOU』と一緒。私が文豪だったら間違いなく『戻ってこいよ、クソ⇔お願い、声を聞かせて』って訳すね。もしくは『I NEED YOU』。智将は基本的に自分が先導するタイプの子なのであんまり誰かに縋る描写ってないと思うんスよ。そんな智将が(たぶん?)原作で唯一誰かを求める描写が159話のトイレでのあれ。そんな感情を智将に唯一くれたのは、唯一与えることができるのって、やっぱり主人だけなんじゃないかなぁ…と。でも呼んでも返事はこないわけで、やるっきゃナイツなわけで。だからもうあとは祈るように、願うように「勝つしかない」って腹括るしかなくなっちゃうよね。しんどい。
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あなたがいないと生きていけない
何もかも捧げてしまってもいい
あなたの愛がまだ足らない
欠けたものは何で埋めたらいい?
致命的、致命的、致命的な愛
運命的、運命的、運命的なI
必然的、必然的、必然的な哀
僕を見ていてね、最愛のファタール!
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▷はいきましたねパート2。あなたがいないと生きていけない、もうこれくらいの激重感情持っててほしい、持っててくれ。消えるためとは言え自分が血反吐吐くような努力で培ってきた知識も技術も、主人にならすべて捧げても構わないわけよ智将は。むしろ自分を超えてくれ、って。最高に愛…一方で描写はされなくとも、主人からも貰った愛情が絶対にあるよね。じゃなきゃあんな事後みてぇな自室のベッドでの距離感にはならんやろ。本当にセックスしてないんスか?まぁセックスしたかどうかは置いといて。そんな常日頃から無条件に愛情をくれた人の消失、ってやっぱり致命的なわけで。最初からなければ感じることはなかったのに、愛を与えられちゃったばかりに感じる喪失感はあると思うんですよ。Xでもポストしたんだけど智将はポジション柄、上手くいかないことがあれば周りの勝手な大人たちに否定される場面も多かったんじゃなかろうかと思うので…だから智将の努力を肯定してくれる主から愛を貰ったら反動で際限なく強請りそうだな、と。そんな運命的な片割れ、欠けちゃったらもう代わりに埋められるものなんて何もないよね。たぶん一生欠けたまま。その喪失感を与えられるのが他の誰でもない主人だけ、ってところに最高に萌えちまってすまん。唯一無二なのよ。だからこそ早く帰ってきてやってくれ主人…
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キラキラお星様宿したあなたのeyes
カラカラ渇いて可哀想なlack of 愛?
遥か彼方から放たれた美しさに
灼かれた眼、もがれた羽根、創造的堕天
あらゆる視界をジャック
その輝きはエゴイスティック
胸の奥仕舞った感情さえ
引っ張り出して昇華して
僕という運命を全部抱きしめていく
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▷ここ、どうしても153話で成長していく主人を遠くから見ていた智将のシーンを連想しちまうんだ。球場にいる全員の視線を独り占めにする、もういっそエゴイスティックなまである眩しい主人の輝きに誰よりも灼かれちゃったのは智将とちゃうんかな。自分が手塩にかけて育ててきた子だから尚更さ。あの時の「あぁ、もうお役御免だな」って希望を託して消えた智将の表情、すごく清々しかったよね。
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あなたがいないと生きていけない
眩しさでこの身を照らして欲しい
あなたの愛がまだ足らない
夢の中でもらうしかないのに
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▷「なのになぁぁぁあにをお前の方が消えとんねんんんんんんん!!!!!」っていう智将と読者の渾身のサビ。いやマジで、どっちも消えてほしくないしお前が消えるとか聞いてない。ほら生きてけねぇつってんの!!愛が足らんつってんの!!!戻ってこんかい!!!
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致命的、致命的、致命的な愛
運命的、運命的、運命的なI
必然的、必然的、必然的な哀
誰のものでもない、最愛のファタール!
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▷ただね、智将にとってのその『哀』は必要なものであって、過去を乗り越えるための必然的なものだってのも分かってんスよ。分かってるからもう今は応援するしかないんだ…頑張れ智将…絶対にできるよ…(号泣)
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何度悔やんだだろう
何度呪っただろう
どれほどの幸福を注いだとしても
満たされることのない器
何度夢見ただろう
何度願っただろう
僕の胸で膿み続けている傷を撫でる手を
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▷ここ、今後の話の展開によってはより圭圭イメソンとしての解釈高まりそうな予感してる。決勝戦の中で智将が主人を求める発言とかあったら最高に解釈高まる。くれ。私としては主人が智将を呼び起こした時みたいに、智将が主人の存在を追い求めて目を覚ます展開を希望しております…
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この舞台で足掻くことをやめない
ただ一つのアイに近づきたい
固く定まったこの宿命
あの星の光からこぼれた闇
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▷今後の展開によってパート2。覚悟を決める智将見たい。二人で存在する道を諦めんでくれ、苦しいかもしれんが野球という舞台で足掻くことをやめんでくれ。『ただ一つの“アイ”』ね、色々と言葉は当てはめられるけど、やっぱり圭圭イメソンとして聴くなら『I』だと思ってる。近付きたいのは、追い求めたいのは、一緒にいたいのは“自分自身(I)”。苦しみから逃避するために作り上げられたかもしれない人格も、元を辿れば輝きから生まれたわけで。『強すぎる光の中では影が君を助けてくれるよ』的な名言が某ゲームで出るんですけど、まさしく二人はそれ。
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あなたがいないと生きていけない
何もかも捧げてしまってもいい
あなたの愛がまだ足らない
欠けたものは何で埋めたらいい?
致命的、致命的、致命的な愛
運命的、運命的、運命的なI
必然的、必然的、必然的な哀
僕を見ていてね、最愛のファタール!
最愛のファタール
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▷色んなカプのイメソンとして聴ける曲だけど、圭圭イメソンとしての解釈はこうでした。無条件の愛情と信頼を与えて、そして智将が変わり始めたところで深い眠りにつき絶望も与えた主人はある意味で智将にとっての最愛のファタール的存在なのかなぁ、と。何はともあれ早よ起きてくれ主人。頼むぞ。