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    aman0itohaki

    TLに放流しにくいやつとか

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    aman0itohaki

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    大変遅くなってしまい申し訳ありません。お題箱より「滑り台で勢い余って地面に勢いよく尻餅ついて、長座でキレイに着地して、起き上がって立ち上がったらお尻とかと太ももが砂だらけになった短パンショタ⚡くん」です。異父兄弟設定だけど、☀さんが好きだから兄と呼ばない⚡くん。

    それはきっと大きな初恋 これまでのあらすじ! 滑り台から着地をキメすぎて長座で地面へ着地。
     アルジュナは茫然としていた。七年の生涯のうち、これほどの無様を晒したのはこれが初めてだった。しかもよりにもよって、カルナと一緒に公園へ来ているときだ。臀部が硬い地面に叩きつけられてじんわりと痛いし、腿裏からふくらはぎにかけての砂の粒粒した感触に情けなくなる。
    「アルジュナ、どうした。無様を晒したか」
     駆け寄ってきたカルナの言葉も言葉だ。うう、とアルジュナは小さな頭を抱え、ここからなんとか挽回しようと幼い思考回路をフル回転させる。その間に彼はアルジュナをひょいと抱き上げ、ぱっぱっと砂を払った。まだ高校生の彼の肉体はしなやかにアルジュナを抱き上げ、足早に歩き始める。
    「少し擦過傷になったか」
     小さく呟いて手洗い場へ向かう。ふくらはぎがひりひりするのはどうも、擦り傷ができているためらしかった。いよいよ情けなくなってカルナにしがみつき、「見ないでください」とか細い声で懇願した。
    「何故だ」
    「恥ずかしいので」
    「そうか」
     彼はそれきり黙って、手洗い場へアルジュナを降ろした。ふくらはぎに優しく水をかけられ、「しみる」と呟くと「悪く思え」と返されたので黙る。
    「滑り台は、もう嫌になったか?」
    「どうしてですか?」
     きょとんと彼を見上げると、彼は優しく微笑んで、「それならいい」と頷いた。アルジュナの幼い思考回路はかちかちと適切なパズルのピースを嵌め、「カルナ」と、彼を見上げて眉を吊り上げる。
    「私は、そんな臆病者ではありません」
     彼は「そうか」と穏やかに頷いて、清潔なハンカチでアルジュナのふくらはぎを撫でた。砂はあらかた落ちたようで、「後は家に帰って消毒だな」と、ひとりごちる。
    「立てるか?」
    「何歳だと思ってるんですか、もう」
     こまっしゃくれたことを言う異父弟に、カルナは目を細めて「七歳だな」と頷く。そうですよ、七歳ですよ、と年の割には大人びた彼が言って、「手を繋いでください」と幼気にもねだった。それが愛しくて、カルナは彼の手を取る。
    「今日の晩御飯は何でしょうね」
    「カレーだといいな」
     少々家庭事情は複雑だが、いつまでもこの年の離れた弟と仲良く暮らしていたい。「カルナ」アルジュナがこちらを見上げる。いつになったら兄と呼んでくれるのだろうと思いつつ、カルナは小さな手を握り返した。もっとも、そんな日は来ないのだが。
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    aman0itohaki

    DONEかわいい下着を着けているのが☀さんにバレる⚡くんの現パロです
    秘密は服の下「それは何だ?」
     シャツ姿のアルジュナにカルナが尋ね、アルジュナの脳裏に「終わった」の四文字が浮かぶ。ベストを外した姿をカルナに見られた。それだけで終わる理由は単純。下にフリルのついたブラジャーとキャミソールを着けていて、それが透けているからだ。職場の換気扇の音がからからと虚しく、じっとりと粘ついた汗が首筋を通り過ぎていく。暑いから、人がいないから、これまで大丈夫だったから。そんな理由で服を脱いだ自分が、愚かで情けなくて恨めしい。心臓がどくどくと音を立てている。頬がかっと熱くなる。
     昔からかわいいものが好きだった。同時にそうと認識されるのが嫌だった。隙を見せてはいけないアルジュナは、かわいいランジェリーを身に着けることでそれを解決した。フリルのついた男物のピンクのブラジャー。揃いのショーツ。キャミソール。レースのついたそれを身に着ければ否応なく気分が上向く。誰にもバレてはいけないという危機感はあったが、そんなことよりかわいいものが優先だった。その結果、こうしてカルナに秘密がバレたのだが。なぜか高鳴る胸を押さえ、ぐう、と奥歯を噛み締める。
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