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    comeco

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    銃三が主。たまにさまさぶ、帝独、D4

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    【銃三】モブ言の葉党員視点
    9thライブの妄想楽屋風景

    お久しぶりです!!言の葉党員です!! どーも!言の葉党員です!
     今回も裏側の警備に着いちゃってます‼︎今回はバトルじゃなくて言の葉党の決起集会なんですよ。
     決起に際し前座で知名度の高い男どもでエンタメ要素をプラスして党員以外の方々にも楽しんでもらいましょうという乙統女様のお優しい配慮でなんと中王区に再び下賤な男達が集まっています。
     行政監察局直々に警備なので合歓様は舞台に上がらずこちらの現場の指揮系統を取りまとめしてくれています。普段なら乙統女様や無花果様とご一緒に広報活動もなさるんですが、男どもが中途半端に仲良くなってるから何も起きないように万全を尽くすという合歓様からのたっての希望だったそうです!かっこいい‼︎
     さて今回も私の警備は楽屋の周辺です。前回とは違って今回はスタッフに扮しての警備ですよ。スタッフTシャツ着てスタッフ証を首から下げてます!
    「お疲れ様です」
     ちゃんと挨拶してきたのは山田一郎、入間、夢野、神宮寺、伊奘冉、観音坂、躑蠋森、天国。
     山田家の二人の弟達は一郎の挨拶のあと小さく会釈。次男坊は一郎に続いて小さく「っす」って言ってたけど三男坊は会釈だけ。生意気。
     入間はナチュラルに挨拶、毒島は敬礼、碧棺左馬刻はこんな催しがダルいのか不機嫌そうな顔して完全無視。おい!お前合歓様の兄貴だろ!挨拶くらいしろ‼︎
     飴村は「やっほー!おねえさん大変だね〜」と走り寄って絡んできたのを有栖川が「バカ!すまねえな、姉ちゃん」と言って飴村の手を引いていき、その後をマイペースに歩いてきた夢野ににっこりと微笑まれ挨拶された。
     躑蠋森は丁寧にお辞儀。天谷奴は「こんなとこで仕事してねえでおいちゃんと酒飲もうぜ」と言ってきた。それを見た白膠木が「お疲れさんです。おい零こんなとこでナンパすんなや、ごめんな、姉ちゃん」と天谷奴を連れて離れてくれた。なんなのあのおっさん。
     波羅夷と四十物は二人で爆笑しながら話していてこっちに気づかず天国だけが会釈しながら挨拶していった。
     シンジュクの三人はさすが大人の集団だけあって三人ともごく自然に「お疲れ様です」と声を揃えて会釈だった。普通がこんなに貴重な事ある⁉︎って逆にビックリなんだけど。
     本当にスタッフとしてもお仕事しました。今回はケータリング係。警備しつつケータリング班の一人として男どもに食事を提供。一応テーブルは各ディビジョン毎に分けてある。基本的にはテーブル毎に歓談しながら食事をしている。
     
    「三郎、あっちにある肉、美味いぞ」
    「……話しかけんな」
     
     配膳していると目の前で山田三郎と入間銃兎がこんなやりとりが繰り広げる。
     
     ん?三郎?呼び捨て?
     
    「見ろ。波羅夷も一郎にちょっかい出している」
    「だからなんだよ」
    「俺たちが話をしていてもなんの不思議もない」
     
     なんだそれ。不思議すぎだよ。なんの接点?
     
    「波羅夷空却といち兄はもともとコンビ組んでたんだ。仲良くて当前だろ!ムカつくけど」
    「一郎に構ってもらえないならちょうどいいだろ」
     
     は?なに?山田一郎は兄貴じゃん!お前他人じゃないの?
     
    「いいから離れろよ!あっちのお肉が美味しいんでしょ?もらってこよ」
    「ああ。あとあっちの牛丼も美味いぞ」
    「は?お前食いすぎ」
    「捜査終わりから何も食わずにここに来たんだ、そりゃ食うだろ」
    「はいはいお疲れ様」
    「あ、あっちにお前の好きな杏仁豆腐もあったぞ」
    「べ、別に好きなわけじゃない」
    「その割にいつも頼むじゃないか」
     
     なに?好きなスイーツまで知ってんの?
     
    「中華街のとどっちが美味しい?」
    「どうだろうな、俺は食べてない」
    「なんだよ……まあ甘いの苦手だもんな。中華街また行きたい」
    「いつでも連れてってやるよ」
     
     はあ????
     
    「姉ちゃん、唐揚げくれ。オイ‼︎」
     声がしてビクッして目線を戻すと赤髪のチビが山盛りの唐揚げを指差している。
    「あ、はい。すみません。どのくらい入れますか」
    「入るだけ頼むわ」
     と空のお皿を渡される。言われた通り皿いっぱいに唐揚げを入れる。
    「あ!空却さん唐揚げいっぱい‼︎」
    「どうせテーブル持ってくんだから他の取れよ」
    「くれるんすか?」
    「は?やらねえよ」
    「お姉さん!唐揚げください‼︎」
     
     唐揚げ人気かよ……
     
     唐揚げに無邪気な二人によそっている間に入間と山田三郎はいなくなっていた。
     
     
     食事の時間も一段落して片付けをしながら廊下に出ると一人で練習している山田三郎。もごもごとラップを口ずさみながらステップを踏んでいる。顔も真剣で悪さをするようには見えず、感心感心と微笑ましく思いながらコンテナを片付けに行って戻ろうとした時、山田三郎を静かに見守っている人影。お兄ちゃんか?と思ったが違う。入間銃兎だった。
     
     なんでお前がここにいる?
     
     私の頭の中には疑問符しか浮かばない。手にはスマホ。入間の背後に行き「お疲れ様です」と小さく声をかける。あくまでスタッフの一員なので一般人らしく。入間の手の中のスマホは動画撮影をしている。
    「あの、場内は撮影禁止ですよ」
     やんわりと注意すると
    「すみません」
     と素直に撮影をやめたが、撮ってたの山田三郎だよね?という疑問が残る。
    「敵陣の視察ですか?」
     我ながら下衆な質問に「はい」と微笑む。
    「なので他言無用でお願いします」
    「ですから撮影禁……」
    「あなたも中王区の方ならお分かりでしょう。これも仕事、ですから」
     と微笑む。党員ってバレてんじゃん。しかもコイツ開き直ってるし。バトルでもないのに敵陣もなにもないだろうと「確認させていただきます」と言うと「はい」と素直に端末を渡してくる。
     カメラロールにはたった今撮ったであろう山田三郎の動画のみだ。
    「これは削除させていただいてよろしいですか」
     と聞けば
    「それは困ります。私も左馬刻に怒鳴られてしまいます。なにしに行ったんだって。幸いこの廊下の監視カメラは私の存在を映していませんし、あなたもマイクなどで連絡を取っているような素振りもありません。黙っていればわかりませんよ」
     しれっと答える。それでもそれは納得もいかず食いさがろうとした時
     
    「なにをしているんです、入間銃兎」
     
     入間の背後から声が聞こえた。私の視界は背の高い入間のせいでこいつの胸元しか見えないがあの声は間違いなく合歓様!
     
    「おや、あなたは行政監察局副局長殿。お疲れ様です」
     入間は振り向いて会釈をする。
    「何をしているんですか」
    「この方に声をかけられたのでお話をしていたところです」
     
     え?お話?
     
    「ち、違います!入間銃兎が館内の撮影をしていたので削除してもらおうと……」
     私が皆まで言う前に
    「入間さん、どういう事ですか」
    「敵情視察です」
     私に告げたことと同じ事を合歓様にも伝える。
    「今回はバトルではありません。そんな言い訳は通用しませんよ」
     合歓様が入間をキッと睨みつける。
    「まあいいでしょう。消すに値するかを判断していただきましょう」
     そう言って合歓様に端末を渡す。合歓様は動画に一通り目を通して
    「これが敵情視察ですか」
    「ええ」
    「山田三郎の練習を撮ってなんの対策になるんです」
    「それはこちらの事情なので申し上げるわけにはいきません」
     カメラロールにはそれ以外の写真も動画もない。
    「入間さんこの動画は消去させていただきます」
    「それは困ります」
    「場内撮影禁止なのはご存知ですよね」
    「はい」
    「しかも嘘をついてまでこの動画を残す意味が私には理解ができません」
    「嘘、ですか」
    「今現在、山田三郎を敵視はしていないでしょう」
    「ふう。仕方ありません。本当の事を言いましょう。ただし副局長、あなただけに」
    「わかりました。あなたはここにいて下さい。ちょっと話を聞いてきますから」
     そう言って私から合歓様と入間が少し離れる。合歓様になにか入間が伝える。合歓様は顔色ひとつ変えず聞いていたけど画面と入間の顔を交互に見たり、顎に指を置いて考えているような仕草をしていた。そして入間が合歓様に頭を下げた。そして入間は去っていく。
     
    「解決しました。ありがとうございます」
     入間と話が終わり私のもとに来てくれてお優しい御言葉をいただいてめちゃくちゃハッピー‼︎
    「動画自体は特に問題もないので今回だけ容認しました。今後は見逃さないですけど。それにしてもよく気がつきましたね。」
     合歓様がにっこりと微笑む。天使のような笑顔に見惚れてちゃう。
    「聞いてます?」 
    「あ、はい!」
     いけない!無礼すぎる!
     ピッと姿勢を正す。
    「いいよ、誰もいないし普通に話そ」
     同期とはいえとてもお優しいお言葉……
    「よく気づいたね」
    「片付けをしてたら山田三郎が練習してるのをチラッと見かけまして、片付け終えて戻ろうとしたら入間銃兎がいて不審だったので声をかけたら動画を撮っていました」
    「そうなんだ」
    「はい……あの合歓様、何故見逃したんですか?」
    「イケブクロと仲良くなったからあの動画でドッキリするって言ってたから、それならいいかなって」
    「え?イケブクロと仲良く?」
    「多分この中って男の人たち息詰まっちゃうと思うから少しくらい楽しいことあってもいいかなと思って」
    「楽しい、ですか」
    「そ。イヤイヤ来てるのもわかってるし。でも食事の時とか楽しそうだったでしょ?」
    「……そうですね」
    「イタズラも親しくないとできないしね」
     合歓様は屈託なく笑う。
     言の葉党の中枢を担っているとは思えないほど優しさが溢れ出てる。挨拶すらしないあの男の妹様とは思えない。合歓様は他のスタッフや党員も労いたいとおっしゃって私の持ち場へ一緒に行くことになり内心ドキドキしながら会話をさせていただく。
    「なぜ山田三郎がターゲットだったんですかね」
    「それはなんでなんだろうね?たまたま練習してたからかな?」
    「ヨコハマがイケブクロにドッキリって少し前までは考えられませんでした」
    「そうだね。でも前は仲良かったんだよ」
    「え?」
    「いえ。あ、この奥ですか?」
    「はい。扉開けます!」
     
     このあと合歓様から激励をいただいて持ち場のモチベーションは最高潮‼︎合歓様が居らっしゃる間は党員はピッと姿勢を正していたけど「ではよろしくお願いします」と言って退出した直後から全員の仕事へのやる気がみなぎった。一般のスタッフの方へも合歓様がお一人ずつにご挨拶なされてたからもう全員がトリコ。
     
     まだまだがんばるよ‼︎
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