『嫉妬』いつもの様にそのあたりを燃やし尽くし、魔法石を回収する。ハンターを奴隷のように扱う新ハンター協会は、地下に住んでいる残った人々の最後の拠り所でもある。
最上は精神に限界を感じていた。築き上げた物は全て崩れ、残っているのはちり紙一枚。雨で濡らせば溶けて消えそうなほど、脆くなっていた。
そんなハンター協会も最上の様子を異常だと判断し、カウンセリングを受ける事になった。最初は鬱陶しいので断ったが、何度も何度も受けろと言われ、いつの間にか最上は頷いていた。
カサついた指先を摩りながら個室の椅子で座っていると、見覚えのある男が入ってきた。
「―――――美濃部ハンター」
「最上ハンター、お久しぶりです、随分痩せましたね」
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