君の夢はもう見ないセックスをしている。甘い声を上げて続きを強請るボブを宥めて、ゆるゆると快感を貪る。早くイかせて、と啜り泣くそれを無視して己だけの快感だけを追えばボブは本格的に泣き始めた。虐めるのは好きじゃない。仕方なしに望むものを与えればボブは呆気なく果てた。けれど全てを終えた時、残るものと言えば虚しさだけだった。
甘く、優しく抱く時もあれば手荒く抱いてしまう時もある。しかし全てに共通するのは、やはり残るのは虚しさだけだ、ということだった。
それは全て夢だからだ。なぜそんな夢を見るのかは知っている。ボブのことを意識し、それが恋心だと自覚して、数日の後から毎晩ボブを抱く夢を見るようになった。それが願望から来るものだとはすぐに気がついたがどうしようもなかった。想いが募れば夢を見、夢を見ればさらに想いは募る。自分からすれば悪循環だった。さらに現実において、ボブの顔もまともに見られなくなり、それもまた頭を酷く悩ませた。
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