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    朱居まりあ

    昭和の腐。風魔の小次郎(夢魔‪✕‬竜魔の竜魔右)とファントム無頼(神栗)、マジンカイザーSKL(遼剣)、Fate(クー‪✕‬エミ)を腐った目で見ています。
    EAT-MANは聖域。

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    朱居まりあ

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    昨日今日と客で原稿が描けないので、合間の暇つぶしと言うか何と言うか。

    #ファントム無頼
    phantomVillain
    #神栗

    無題夏。訓練の合間に二人は基地近くの海岸で星空を見上げる。街の灯りが遠いこの場所で天の川を眺めながら、神田はふと口を開く。
    「なあ、栗。俺、最近お前の声聞いてると、なんか落ち着くんだよ」
    「……それは、ナビゲーターとして嬉しいが」
    「いや、そうじゃなくてさ……」
    言葉を濁す神田。栗原もまた、神田の無防備な笑顔や、危険な任務でも自分を信じてくれる姿勢に、心が揺れていた。だが、1980年代の日本では、同性同士の恋愛は公に語られるものではなかった。自衛隊という男社会ではなおさらだ。
    ある夜、訓練後のロッカールーム。神田がシャツを脱ぎ、汗に濡れた背中を見せる。栗原は視線を逸らすが、心臓の鼓動が抑えられない。神田が近づき、冗談めかして肩を叩く。
    「お前、なんか顔赤くねえ?」
    「……暑いだけだ」
    だが、神田の目には真剣な光があった。彼の手が栗原の肩に留まり、時間が止まる。次の瞬間、神田は栗原の手を握った。
    「俺、お前のことが……好きだ」
    栗原は凍りつく。だが、神田の真っ直ぐな瞳に、抗えない感情が溢れ出す。
    「神田……俺も、お前を……」
    二人は言葉を交わさず、互いの唇を重ねた。暗いロッカールームに、基地の喧騒がかすかに響く。恋が静かに芽生えた。
    だが二人の関係は秘密だった。基地では相変わらずの熱血パイロットと冷静なナビゲーターとして振る舞うが、任務後の短い時間や、基地外での密会で愛を深めた。だが、噂は広がるものだ。ある隊員の軽い揶揄が、神田の耳に入る。
    「神田と栗原、なんか怪しくねえ?いつも一緒にいるしさ」
    神田は激昂し、殴りかかりそうになるが、栗原が制止する。
    「神田、冷静になれ。俺たちのことは、誰にも知られちゃいけない」
    「くそっ……なんで俺たちが隠れなきゃならないんだ!」
    そんな中、緊急任務が下る。ソ連機の領空侵犯。F-4で迎撃に向かう二人。敵機の挑発的な動きに、神田の操縦は一層攻撃的になる。栗原の声が響く。
    「神田、落ち着け! 俺を信じろ!」
    危機を脱し、基地に戻った二人はひっそりと額を寄せ合う。死と隣り合わせの任務が、互いへの想いをより強くした。
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