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    ぽたろー

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    ぽたろー

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    ※まだ何も始まってないけど尻叩きのため置いときます
    ホストパロのリオヌヴィ

     夜闇を跳ね除けるような極彩色のネオンの輝きと、数多の種類の欲望が往来する眠らない街。
     ここはそんな煌びやかな街の一角にあるホストクラブ。仮初の恋愛を求める人が連日来店し、一日で何十、何百万円といったお金が飛び交っている。そんなこの店のNo.1ホストは、筋肉質でがっちりとした身体付きに精悍な立ち、その振る舞いは実に紳士的だが時折悪い男の面を覗かせるギャップが堪らないということで評判のリオセスリという男だ。圧倒的人気を誇る彼は連日訪れる客に引っ切り無しに指名を受けていた。
     今宵も次々に入れられる酒を飲み、相槌を打ちながら客の女の子の話を聞いて相手の欲しい言葉を与え、ゆっくりと沼に沈ませながら本気になられない程度に適度に躱していく。リオセスリはここの塩梅が上手くてガチ恋はいれども、これまで大きなトラブルを起こさずNo.1の地位まで駆け上がって来た。
     笑顔を貼り付け担当の女の子と談笑していると、従業員が失礼します、と割って入ってきた。
    「リオセスリさん、あの方からの指名です」
     業務連絡をしに来たスタッフに了解、と短く返事を返し瞬時に眉を下げて申し訳なさそうな顔を作る。
    「すまない、呼ばれちまった。あんたと過ごす時間は居心地が良くて俺も楽しかったからまた指名してくれ。今日はありがとう」
     営業トークの後軽く頭を撫でてやると相手は顔を赤らめ素直に解放してくれる。最後に笑顔を見せて卓を離れると、足早にVIPルームへと向かった。
     個室の扉を開けると、凛とした姿勢でお行儀良くソファに腰を掛ける人物がいた。
    「ヌヴィレットさん、お待たせ」
     ヌヴィレットと呼ばれた人物はリオセスリの存在に気がつくと氷の様に涼しげな表情を崩し、花咲くような笑顔で迎え入れる。何度もこのやり取りをしているのだがリオセスリは毎回彼の表情の温度差に驚かされてしまう。
    「リオセスリ殿、今宵もよろしく頼む」
     そう言って既にお酒が入っているグラスを交わし、乾杯をして口に運ぶ。横目で見た側に置いてあるボトルは、確か数百万円するものだったはずだ。
     スタッフからも"あの方"と特別扱いされている彼は、週に一度来店して、毎回リオセスリを指名しては最高級の酒をオーダーする謎の人物だった。リオセスリがこの店の圧倒的No.1として君臨しているのは勿論本人の実力もあるが、ヌヴィレットが高頻度で最高級のボトルを卸すお陰でもあった。
     かっちりとした洒落た服を着こなし、品がない真っ赤なソファも彼が座るとまるでどっかの国の宮廷にあるように錯覚するくらい欲望渦巻くホストクラブには場違いなほど上品で高潔な印象を与える人物だ。
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