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    nnjn999

    @nnjn999

    短いのとか色々ヤバいの。

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    nnjn999

    ☆quiet follow

    名前一個もでてこないけどジニピニャと言い張る。
    注意喚起多すぎて難しいのですが、ざっくりと死ネタです。
    感動とか優しさとかそういうものは一切ない、割とピニャが病んでる系のやつです。
    これまた完全に雰囲気で感じていただけたらありがたいです…

    ※1つたりとも真似しちゃダメだよ!!

    じぶんできたんですねえ「一人でいかないで、ボクを連れて行ってくださいね」


    そう呟いた時、あの人は「そうですねえ」といつもの緩やかな笑顔で、でもどこか嬉しそうに頷いてくれた。



    繋いだ手は大きくて温かくて、だから、大丈夫だと安心できた。












    どぷん。

    お湯の中で聞こえる音は重たくて、水が動いている音なのかそれとも自分の体の中の音なのか区別がつかない。


    首にかかる大きな手の力は強くて、思わず開いた唇からいくつもの泡が浮かび上がっていった。



    苦しい。息ができない。水が重くて、体が動かない。




    アァ、ナンデ。

     


    首にかかる手に手を重ねる。



    冷たい手。引っ掻いてもびくともしない。





    ナンデ。


    ナンデ。




    違うよ。ごめんね。




    ツレテッテクレナカッタンデスカ。





    あの人は、こういう時そんな風に困った顔をしない。



    苦しんで、本能的に藻掻くボクを見て、躊躇って手を離したりしない。

     




    きらきらと煙が弾けて冷たい目をしたばけぎつねが現れて、憐れむように鼻を鳴らした。





    げほ、と咳き込んで沈んだままの浴槽が真っ赤に色付いていくのを感じながら、目を閉じる。






    瞼の裏で、あの人が笑っている。




    嗚呼、あの人なら、




    この首に手をかけて、こちらを見る目はきっとあの時のように嬉しそうに、




    大好きな声でボクを呼んで、





    ボクがさいごにみるものも、



    きくこえも、



    ぜんぶ、





    あのひとのものだけにして、





    そして、あのおおきなてで、





    ボクをつれてってくれたのに







    「       」




















    おかえりなさい、





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    nnjn999

    DOODLE勝手に始めた『こういう話が見たい』シリーズ。
    私が見たい感じの話を一部だけ切り取って書いていきます。CPもテイストも様々だと思います。

    今回は、だいぶ前にも何回か呟いたジニピの叔父×甥×怪奇ミステリ風の話。
    お察しの通り怪奇もミステリも書けないので本当に「見たい」という願望。
    こういう話が見たいシリーズ①(ジニピ) 吐く息も見えるような真冬の早朝。その学生は朝帰りの気だるい頭を俯かせて駅から家までの狭い道を歩いていた。通っている大学と同じ駅だが、反対側の出口を降りただけで途端に賑やかさは無くなる。学生向けの安い賃貸アパートが多いせいか、あまり治安が良いとも言い難い。
     とは言えもうそこに住んで二年目になる男子学生は慣れた足取りで先を急ぐ。アルコールの抜けてきた体にこの寒さはきつい。早く帰って少しでも眠りたい、とネックウォーマーに顔半分を埋め直した時、道の隅にそれを見つけた。
     ヒビの入った古いアスファルトの上に落ちていたのは、手袋だった。男女どちらともつかない大きさの、黒い革の手袋だ。
     特に珍しい光景ではない。こんな時期だし、場所柄酔っ払いも多い。落とし物などよくあることだ。しかし、男がそれを目に止めたのはある「違和感」からだった。
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