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    nnjn999

    @nnjn999

    短いのとか色々ヤバいの。

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    nnjn999

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    語ると書きたくなる単純な頭をしているので(コマ)ドドピ?的な雰囲気文章です。
    相変わらずなんか薄暗い…

    いきていて。「コマタナ。ひとつ、約束してくれる?」



    ピカピカになった手が、おひさまの光に当たってきらりと光るのがカッコいい。


    ふたりでえらんだと石をおいて、ピーニャがなにか言っている。
    タオルで手をふいているピーニャの足のあいだにすわっているので、上をみればすぐに顔がみえた。いつものピーニャ。ニコニコじゃないけど、やさしいかお。


    「コマ?」


    ピーニャの手があたまをなでる。
    あったかくて、なでなでされるとあたまの中までぽかぽかしてとてもきもちいい。

    目をとじてきもちいいのを楽しんでいると、もういちどピーニャが言った。


    「約束」
    「コママ?」

    やくそく、はなんだろう?

    ピーニャのことばはときどきむずかしくて、でもたくさん聞いているから少しずつわかるようになってきた。


    やくそく、は楽しいことかな?



    「もし、これから先、ボクら2人が危険な目に遭うようなことがあったとして」


    キケン?なにかこわいことがあるのかな。

    テキなら大丈夫。このピカピカの刀でたおしてみせるから。



    「そういう時、ボクが『助けて』て言ったら、助けてくれる?」
    「マ!」


    もちろん!
    りょうてをふり上げてへんじをすれば、ピーニャはうれしそうにわらってくれた。


    「サンキュー!頼もしいね!…なら、ボクが『大丈夫』て言ったら、助けなくていいからね」
    「タナ!」


    なるほど!
    ピーニャはおっきくてつよいから、じぶんでなんとかできるんだね。


    「キミは、キミのことだけ考えて動いて」



    やくそくだよ、と言ってピーニャがうしろからぎゅっとだきしめてくれた。

    前はこうするとおなかの刃でピーニャがケガをしちゃうこともあったけど、いまはいたくならないばしょを知ってるから大丈夫。


    体中がポカポカする。うれしい。



    「コマタナ」
    「ナーナ?」


    ピーニャのやさしいこえ。だいすきなこえ。



    「キミだけは、」




    さいごのこえは小さすぎてきこえなかった。なんていったんだろう。




















    「大丈夫だよ」


    “約束”は、守らなければならない。



    何故ならば、それを破ることは「信頼」を裏切る事だからだ。






    「ドドゲザン、ボクは、『大丈夫』」




    けれど、こんなのは卑怯だ。




    優しく笑う顔はあの時と変わらない。




    変わらないのは、あの時からずっと、ピーニャの気持ちが変わっていないからだ。







    「ドドゲザン」




    優しい声。愛しい声。







    「キミだけは、」










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    nnjn999

    DOODLE勝手に始めた『こういう話が見たい』シリーズ。
    私が見たい感じの話を一部だけ切り取って書いていきます。CPもテイストも様々だと思います。

    今回は、だいぶ前にも何回か呟いたジニピの叔父×甥×怪奇ミステリ風の話。
    お察しの通り怪奇もミステリも書けないので本当に「見たい」という願望。
    こういう話が見たいシリーズ①(ジニピ) 吐く息も見えるような真冬の早朝。その学生は朝帰りの気だるい頭を俯かせて駅から家までの狭い道を歩いていた。通っている大学と同じ駅だが、反対側の出口を降りただけで途端に賑やかさは無くなる。学生向けの安い賃貸アパートが多いせいか、あまり治安が良いとも言い難い。
     とは言えもうそこに住んで二年目になる男子学生は慣れた足取りで先を急ぐ。アルコールの抜けてきた体にこの寒さはきつい。早く帰って少しでも眠りたい、とネックウォーマーに顔半分を埋め直した時、道の隅にそれを見つけた。
     ヒビの入った古いアスファルトの上に落ちていたのは、手袋だった。男女どちらともつかない大きさの、黒い革の手袋だ。
     特に珍しい光景ではない。こんな時期だし、場所柄酔っ払いも多い。落とし物などよくあることだ。しかし、男がそれを目に止めたのはある「違和感」からだった。
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