【腐リベ】キサタケ朝チュン【キサタケ】 ヤってしまった
稀咲鉄太は、酔っても記憶を無くさない。
そもそも自分を律せないほど、酒を飲む事もない。
ビジネスにおいて酒の席は、避けられない。しかし、酔って乱れては本末転倒だ。普段なら嗜む程度に止(とど)めている。
ところが昨夜は、久しぶりに帰国した半間に煽られるままに、強い酒を飲み干した。
隣の席で同じように半間に勧められ、碧い瞳をアルコールで潤ませる様を肴にして飲んでいた記憶もある。
お開きになり自然と押しつけられた時には、互いに足取りも覚束なかった。
「オレん家、この辺だから」とよろよろ道路に出そうになるのを引き留め、肩を貸しながら歩く。タクシーに乗車拒否されるくらいの距離だったから、仕方なくだ。
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