今世の👔の両親はクズでネグレクトは当たり前、殴る蹴るなどの虐待もある
なんとか生きている状態だった👔、不慮の事故で両親が亡くなり👔は出たくもない葬儀に参加する
両親は親戚との付き合いが悪く、👔を引き取りたくない親戚同士が押し付け合いをしているのを部屋の隅で見ている
自分は望まれない子だったんだなとぼんやり眺めていると
「子供の前でクソみたいなやりとりしてんじゃねぇ‼︎」
とΣが乱入
Σは遠縁の親戚で👔とはほぼ赤の他人レベルの血縁者
Σは遠縁すぎる事と、若すぎると言う事で引き取りの話は回されてなかったが、あまりにも酷い惨状に我慢ならず👔を抱き抱えながら
「こいつは俺が引き取る、だからこれ以上みっともない真似をすんじゃねぇクソ共」
と言い👔を抱えてその場を去る
👔は突然知らない沼に抱き抱えられ、大困惑
ずっとΣが隣にいて何かを堪える様な顔をしていたのは知っていたが、どうせ早く帰りたくてそんな顔をしていたと思っていた👔はまさかの引き取る宣言でこいつ正気か?と思う
Σは自分が引き取っても前世で👔に散々酷い事をしてきた自分が👔を幸せに出来ないと思い引き取るつもりは無かったが、あまりにも酷すぎる惨状にブチギレて何がなんでも👔を幸せにする覚悟を決めて引き取る事を宣言する
現状をイマイチ理解できてない👔を家に連れて帰るΣ
Σの家は一戸建てで、👔と同じく事故で両親が他界しているがΣの両親がもしもの時のためにお金は多く残してくれていたおかげで生活には困っていない
とりあえず👔をリビングのソファに下ろし、怪我の程度を確認しリマイドをかける
「他に痛いところはあるか?」
「な、ないです…」
「んじゃ、飯にするか…好きな食べ物はあるか?」
「腐ってるものは苦手です」
「……」(頭抱え)
「あの…?」
「そっか、うん、じゃあ適当に作るな…」
その日は胃に優しいスープを用意するΣ
野菜はトロトロになる様に圧力鍋で煮込み、ふわふわのパンも用意する
初めは用意されたものをただ眺めているだけな👔
「腐ってなんかないぞ、パンはスープに付けると美味いぞ」
「あの、えっと、その…」
食べ方がわからず焦り始める👔
ちゃんとした食事が初めてであると察したΣ
「ほら口開けろ、あーん」
👔のスプーンをとりスープを一口掬い口元へ
「え?あの…」
「はよ口開けろ」
意を決して口を開ける👔、すかさずスプーンを入れるΣ
一口食べるとキラキラと目を輝かせ、スープを凝視する👔
「美味いか?」
人生初の美味しい食べ物、どう表現したらいいかわからずコクコクと頷き、パカっと口を開ける
「しょうがねぇな」
そう微笑みながらまた食べさせてあげるΣ
たまにパンをちぎってスープにつけてから食べさせてもあげる
終始目をキラキラさせながらご飯を食べる👔に無いはずの母性が疼くΣ
気づいたら完食してるし、なんならΣの分まで食べていた👔
どうしよう、また怒られる!と思い顔を真っ青にする
「あ…あの…俺、全部食べちゃった…その、すっすみません!」
「ん?いい食べっぷりだったぞ、腹は苦しくないか?気持ち悪くはなってないか?まだあるか心配しなくてもいいぞ」
優しい目をして👔の頭を撫でるΣ
突然涙腺が決壊したかの様に泣き始める👔、声を出すのを我慢しながらボロボロ泣く👔を抱き上げるΣ
「今までよく頑張ったな、辛かったな、もう大丈夫、大丈夫だから声出して泣いてもいいんだ、👔、生きててくれてありがとう」
そう言われて声を上げながらギャン泣きする👔、落ち着くまで頭を撫でたり、背中をさすってあげるΣ
そのうち寝落ちしてしまった👔を寝かせて明日は👔の必需品を買いに行かないとなと考え、一緒に眠りにつくΣ
ここから始まるショタ👔とΣのドタバタハートフルストーリー