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    mariyuu3

    @mariyuu3

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    mariyuu3

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    リクエストいただいた。ロド下着シリーズ(?)リクエストで褌と貰ってましたが、何か妄想がたぎりまして、イメージとして昭和初期辺りの時代設定で⚓️軍人ロと娼館の娼婦ド(と、ロは勘違いしている)
    因みに私はドは履いてないと思って書いてました。

    #ロナドラ
    Rona x Dra

    鼻をくすぐる甘く独特な香りがするお香の様な匂いで目が覚めた、瞬きして見上げた視界にはまったく知らない天井だ。未だ眠くて怠いまま、ぼんやりと昨夜の事を思い出す。
    確か俺の昇進祝いにと、港町で有名な花街へと連れ出された。同僚達は祝いだと言うが自分等が楽しみたい口実なんだろうとは思うが、興味がない訳ではないので従ってついて行った。花街は本当に華やかで賑やかで、独特の陽気に包まれていた。
    街を歩いていたら綺麗でおっぱいの大きなお姉さんに誘われるがまま着いて行き、酒を浴びるほど飲まされ気づいたら同僚の姿はおらず、褌一丁で持参していたお金も衣服も剥ぎ取られた俺は裏路地に捨てられていた。
    褌だけでどうやって帰ろうかと、酒でふわふわな頭で考えていた時声を掛けられた。
    「おや、お目覚めかい?」
    そう!確かこんな声…ん?
    不意に声をかけられ、頭だけを声のした方を向いて確かめた。
    何重にもかけられたカーテンの所為で薄暗い部屋にサイドテーブルにあるランプの灯りに照らされた人影は、妖艶なおっぱいの大きいお姉さん…ではなく、キセル煙草を蒸しながら俺に背を向けたままのなんかこっちが心配になるくらいガリガリに痩せこけた青白い肌をしたオジサンだった。
    「はぁっ!?誰だアンタッ!?…っう…」
    「おやおや、みぐるみ剥がされて褌一丁でベロベロに酔わされたお前さんを介抱してあげた上に、ひとに襲い掛かってきてまぐわってきた奴が何を言っているんだい?」
    「ま、まぐわっ!?俺がオッサンのアンタとっ!?」
    「そのオッサンにこんな事しておいてよく言うね」
    青白い肌をしたオッサンは立ち上がり、羽織っていた浴衣を広げて素肌を見せた。そこにはあちらこちらに鬱血痕だけでなく噛まれた跡、終いにはんっと、息を呑む声と共に細い太ももをドロリとした体液が伝い落ちる様を見せつけられ、俺の逃げ道を塞がれた。
    「お…俺の童貞がこんなオッサンで卒業するなんて…」
    言いたくはないが、これまで女っ気も縁もなかった俺だとは言えこんな展開は予想してなかったと心の中で泣いた。
    「あははっ酔い潰れてうわ言の様に言ってたけど、本当の事だったんだ」
    「笑うなっ!!大体わかってたなら止めろよっ!!」
    「君、この私のなりを見てそんな事言える?君見たいな体力も体格の良い若者に襲われて何ができると?」
    「すみませんでした…」
    襲った記憶が無いとは言え、確かにこんなガリガリなオッサンなら俺なんてひとたまりもないだろう。ベッドの上で土下座して謝罪したが、俺の腹が寛大に鳴り全てが台無しになった。そんな俺があまりにも可笑しかったのか一通り笑い転げた後、朝食にでもしようかと優しく声をかけられた。
    裸では何だからとバスローブを着せられ、やたら豪華なダイニングテーブルのある部屋に通された。待てと言われ、ソワソワしながら辺りを見渡す。さっきもだが寝室、廊下、食堂となるこの部屋までやたらと豪華なお屋敷に見えるが何処もかしこもカーテンが閉め切られて薄暗く、灯りはランプだけとなっていた。不思議に思い少し聞いてみたらオッサン曰く、夜行性で夜目が効く代わりに日光の光に弱いからと言っていたが何処までが本当なのかわからなない。
    そうこうしていたら、料理し終えたオッサンが朝食を運んできてくれた。新鮮な野菜が盛り付けられたサラダ、ベーコンエッグにトーストと洋食が目の前に用意された。
    「洋食は初めてかい?」
    「いや、何度か食べた事あるけど…アンタ一体何者なんだ!?この屋敷だって、しょ、娼館って訳じゃないだろ」
    昨今、電気もやっと普及しだした世の中だ。よく見ればこの豪邸、何処もかしこもしっかりとした設備が施されている。
    「フフッなんだと思う?」
    俺の問いを目の前の席に座るオッサンは、くすりと笑いながらそう返された。
    「大体私はみぐるみ剥がされた哀れな若者を温情で介抱してあげただけだよ、それ以上の事を君に言う義理はない。まあ、君と身体の関係を持ってしまったのは予想外の出来事だけどね」
    そんな事を言われてしまえば、これ以上検索など出来なくなる。
    「とは言え、私だって鬼じゃない。見返りさえ貰えればそれなりのお返しはするつもりだよ?」
    つまりそれはお金って事か?やっぱりここは花街、対価さえ払えばこんなオッサンでも娼婦の真似事をするって事なのか…何故か心の何処かでモヤモヤした物が生まれた気がしたが、目の前の朝食で腹を満たす事でモヤモヤ事飲み込んだ。
    コンコンッ
    丁度朝食を平らげた時、誰かが戸を叩く軽い音が聞こえてきた。
    「おや、丁度いいタイミングで来てくれたようだ。君、その戸を開けてもらえないかね」
    「何でだよっ自分で出ろよっ」
    「おや?そんな事言える立場なのかい。せっかく君の衣服を取り返したと言うのに」
    「何だって!?」
    指示された戸を開けて周りを見ると、足元に風呂敷包みが置いてあるだけで人の姿は見当たらなかった。まさかとも思いながら風呂敷の中身を確認すると、そこには確かに俺の衣服が入っていた。
    「や、やった!これで帰れるっ!!」
    「お金は酒代だからと言われたから無理だったけどね」
    「褌一丁で帰るよりはマシだ!!ありがとう!!…って、あっじゃあ見返りが必要か…」
    手持ちが取り返してくれた衣服だけだから、せっかく戻ってきた衣服をまた奪われるのかと焦ったが、オッサンは俺の表情が可笑しいと笑いだした。
    「あははっ君ってホント見てて飽きないよっ…ふう、久々に腹の底から笑った笑った。対価ならね、昨夜の内に頂いといたよ」
    「え?でも俺何も…酔ってて覚えてないし」
    「そうだね、じゃあツケにしといてあげるからまたここにおいでよ。相手してあげる」
    そう言うオッサンの何処か憂いと艶を持ち合わせる大人の色気を持ったお姉さんの様に、艶やかに微笑んで見せた。着替えながら、何故ガリガリのオッサンなのにこんなドキドキしたり色気あると思ってしまうのか混乱した。
    「あのっじゃあ、帰りますっ色々お世話になりましたっ」
    相変わらず薄暗い部屋の中にいるオッサンに、過ちはあれど世話になった礼を告げた。するとオッサンは、痩せこけた枯れ木の様な腕を伸ばして屈む様に催促され言われた通りにすると、俺の首元に口付けた。
    「んなっ!?」
    「若者を相手するのは骨が折れたが、筆下ろしは役得だったかな?」
    「ふでっ!?」
    「…うん、若者らしくなかなか美味であった」
    「エッチなお姉さん見たいなのやめろっ!!みぎゃあっ!?」
    口付けられていた首元を舐められ、変な声が出てしまった。
    「私の名前はドラルク。君ならなら歓迎するよ」
    「お、俺はロナルド。会いたくはないが、ちゃんと金は払いに来るよっじゃあなっ!!」
    ここで初めて名前を明かされ、自分も名乗ってからドラルクと名乗ったオッサンの屋敷から出た。
    日はもう高い位置にまで登っている、これは帰ったら同僚に何か言われるに違いない。そう思いどう言い訳するべきかと考えながら走った。
    ドラルクに口付けされた首元に、何か虫にでも刺された様な謎の跡に気づくのはもう少し後。


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