「私は彼を助けられなかった誰かの並行世界の存在であり、同時に転生したその誰か本人でもある。だからね、」
妖精は笑う。
「もう彼を不幸な目に合わせないと決めてるの。彼の想い、彼の幸せを阻むものは許さないと決めてるの。これは私の運命の決定事項に追加された。まぁ今回は派手なドンパチが見られそうで傍観者心がうずうずするよ! 楽しみにしてるね」
「本人に言わないのか? 傍観者精神に反するので……あとコミュニケーションは専門外だし……別に隠してないんだけどね、本人気にしてないというか気付いてないまである、気付いてても害をなさないならそこにいればいい、って感情が強そうだね。」
「だいたい自分への傷の復讐専門の人間が大事な人の仇の復讐やるのが難しかったんだって、まぁいい体験だったんじゃない、復讐の花にはさ」