二〇一六年遅刻ハロウィン天童院椿「こんばんは、隼」
霜月隼「やあ、こんばんは、椿姫」
椿「今日から私たちの月ね」
隼「そうだね。でも、その前に……」
椿「なにかしら?」
隼「Trick or Treat♪」
椿「あら、ハロウィンは昨日よ、隼」
隼「昨日は仕事が忙しくてね……せっかくのハロウィンを堪能できなかったんだ。だから……ね?」
椿「珍しく真面目に仕事をしたのね。それじゃあ、そんな魔王様にはこれを差し上げるわ」
隼「おや、これは嬉しい。クッキーだね。姫の手作りかい?」
椿「ええ。昨日、セレアスのみんなと一緒に作ったのよ」
隼「ありがとう。大事にいただくよ」
椿「どういたしまして。ところで、隼」
隼「なんだい、姫?」
椿「Trick or Treat.」
隼「おや、困ったな……残念ながらなにも用意していないんだ」
椿「あら、いいのよ。もてなしがないのなら、悪戯をさせてもらうから」
隼「ふふふ、お手柔らかに頼むよ」
神無月郁「いや、あなたたちの悪戯は世間一般の悪戯の範疇を超えてるんでやめてください。下手したら寮が吹っ飛びます」
葉月陽「激しく同意」
※隼椿の足元に浮かび上がった魔法陣に思わずツッコむツッコミ組の図。