⚔️🌻冬彰暑い日差しが肌に刺さるような日に街を歩いているとオレンジの髪の優しそうな同い年くらいの男を見かけた。そこは花屋で両手いっぱいにひまわりを重そうに抱えながらも愛おしそうに花を見つめる姿に思わず見惚れてしまう。
花たちを運び終えたその青年は一本一本不要な葉や伸びすぎた茎を切り綺麗に揃えていく途中に俺の存在に気付いたようで「あ、すいません。何かお花をお探しですか?」と聞かれた。
夏の暑さも加わりぼーっとしてしまっていた俺は声をかけられた時にハッと意識が戻るような感覚になり咄嗟に「キミの好きな花はどれだ?」と声を捻り出した。
驚いた顔を見せた後えーとっと言葉を選んでいる様だった。
「ひまわりですね。夏にしか咲かなくて綺麗なんです」
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