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    a_yousou

    @a_yousou

    @a_yousou サイレント・ウィッチにどっぷり沼った。アイザック・ウォーカーとウィルディアヌ推し。
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    a_yousou

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    カレンダー企画、2024年の1月担当しまして愛妻の日をテーマとして書かせていただきました。かいた作品の投稿は任意の形をとらせて頂きます。の言葉に前日譚的なものは大丈夫でしょうか?と訊ねましたら、そこもお任せしますとのお言葉を頂けましたので。
    印刷済みで読んでくださった方は440さんの挿絵の花と全体の色合いにニヤニヤして下されば幸いです!(440さん本当にありがとうございます!!)

    愛妻の日/前日譚 ルイスがバラとチューリップを主に使った花束を手にして帰宅したのは冬中月の最終日の事。任務はどうしたのかとロザリーが訊ねると、新たな七賢人となった後輩に任せたらしい。
    「今日が妻へ感謝の気持ちを伝える日だと口にしたら快く引き受けてくれました」
     上機嫌に語る姿に「そう」と、素っ気ない返事をしてしまうが何気ない日も大切にしている事が嬉しくて堪らない。
    「ロザリーいつもありがとうございます。……愛していますよ」
     花束を抱えたまま、ロザリーの手を取り指先に口づけをひとつ。次は頬に触れるか触れないかのタイミングで——。
    「ルイス、花を生けるのが先よ」
     花束を奪い取りロザリーはくるりとルイスに背を向ける。丁寧な言葉も花束も勿論嬉しい。しかし粗野な口調で言ってくれたらもっと嬉しいのにと思ったのは内緒だ。






    *****







    「愛妻の日ですから、花束を贈って日頃の感謝を伝えようと思うんです」
     と、口にしたのは愛妻家のルイス・ミラーだった。
     本当は任務が入っていた筈だが、王都から離れた場所である為に、その任務を新七賢人であるサイラスに押し付けた上で、この台詞である。
     押し付けられた当人は——

    「家族や友人は大事にしなきゃならねぇからな。断る理由が無ぇ。めいっぱい奥さんに感謝を伝えて過ごしてくれ」

     大真面目に返し、任務へと向かった。
     真面目過ぎやしないか? と、誰もが思ったが、口を出しすぎると「なら、あなた方が行かれますか?」とルイスから言われるのは目に見えていた為にそっと後輩であるサイラスを見送った。誰しも我が身は可愛いものである。
     サイラスが今回断らなかったのは己が新人であるのも理由ではあるが、口にしていた言葉に全て起因しているのだろう。竜害の多い東部の人間は家族や友人との繋がりを大事にする習慣や風習が他の地域よりも根強くあるのだ。


     任務へと出掛けたサイラスを見送り、ラウルはルイスに声をかける。
    「なぁなぁ、ルイスさん」
    「何です?」
     私は忙しいんですと意味合いも込めてギロリと睨みつけると、ラウルは苦笑しながらも言葉を紡ぐ。
    「花束を贈るんだったらウチで見繕っても構わないぜ?」
    「……は?」
    「王都の花屋でも種類はそこそこあるだろうけどさ、ローズバーグ家の庭園や温室はもっと種類も豊富だし、じっくり見れるぜ? なんだったら包装も自分でできるし」
     ……よくもまぁ、ここまで気が回るようになったものだ。人として出来た友人がいるとこうも変わるものかと感心する。そして、この男のいうことも最もなので今回は好意に甘える事にした。


    ****


    「好きなの選んでくれて構わないからさ」
    「元よりそのつもりですよ」
     ローズバーク家は特にこの男は、王城の庭園の手入れをしているのはよくある事で、品種改良で生み出されたものや大貴族の庭園の植え替えや室内を飾る花を選ぶなんてこともしている。それだけに種類も豊富な上、季節から少しずれた花も多くある。
     いくつか品定めをし目に留まったのは淡いピンク色をした一重咲きのチューリップだった。
    「〈茨の魔女〉殿、先ずはこのチューリップを頂きたいのですがよろしいですかな?」
     構わないぜと口にしながらルイスが指さしたチューリップをラウルは視界に入れて数度瞬きする。
    「えーっと……ルイスさん、知っててそれを選んだのか?」
    「私が花言葉を知っているのが以外だとでも?」
     婚約するよりも以前。まだ付き合い始めの頃、ロザリーに贈る為に覚えたのだ。
     こてりと首を傾げながらルイスを見るラウルに、知っていて何が悪いという思いを込めギロリと睨み付けると少し焦った様子で「あー……違う違う」と口にしながら手をブンブンと横に振る。
    「そのチューリップさ、『ロザリー』って名前なんだよ」
     ラウルの言葉に鋭く睨みつけていたルイスの目が少しだけ開いた。
    「…………」
     ルイスの様子からすると偶然だったのだろうか。
    「あー……えっと、バラにも同じように『ロザリー』って名前のがあるんだけど……」
     どちらも同じ淡いピンク色になってしまうけど……と思いつつ、どうする? と訊ねる。
     そしてきっとそれを選びそうな気がするとも確信めいたものも感じていた。
    「……見せていただきましょう」
    「わかった」
     こっちだぜ。と、先を歩き、バラが咲く温室へと向かう。



     かくして『ロザリー』と名のついた二つの花とグリーンをルイス自ら丁寧に包装し、大事に抱えて王都の自宅へと戻るその姿をラウルは見送った。
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    Replies from the creator

    a_yousou

    CAN’T MAKE多分没ネタ
    戦闘シーンが浮かばない&ちょっと今んところ書けそうにもないので。書けているところまで

    お顔は戻ったけど右目は光がはいると変わらず激痛が走るまま。七賢人全員にアイクの正体がバレている(明かしている)という設定。なのは悶々とネタを練っていたのがまだ「世界の半分を失うis何!?」ってしてた頃だったからです。

    丁度魔法戦の抜け穴とかやってるし絶対に楽しい事になると思うんだよ
    ルイスvs アイクの魔法戦が見たい ——いずれあなたはその目に映る世界の半分を失うでしょう。
    〈星詠みの魔女〉から喪失の予言を受け、その回避の為にアイザックが一人で行動していた事をモニカ達が知ったのは、全てが終った後だった。どうして相談してくれなかったのかという思いもあるが、それ以上に悩みを抱えていた原因がそこにもあったのだと思うとやるせなさが胸を占める。
     それぞれ〈暴食のゾーイ〉に奪われた〈大事なもの〉は取り戻せたが、アイザックの右目は回復しないままだった。
     モニカが影を剥がしてくれたおかげで虹彩は戻ったが、依然として右目は見えづらく、そして光が入ると激痛が走るのは変わらないまま。黒い槍は直ぐに折られ、影の浸食が少しで済んだとはいえ、眼球に刺さった事には変わりはない為だろうというのが医師の診断の結果だった。
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