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    結月(ゆづき)

    @22Yuzuki22

    主に小説しか書きません。(絵は見せられるものは書けません)のんびりまったり上げたりしてます。

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    結月(ゆづき)

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    フォロワーさんがお誕生日だと聞いて、書き殴ったシンキラでございます。

    甘いケーキはお好き? ミレニアム艦内の自室でシンは暇を持て余していた。
    「あー! 暇だ!」

    今日のシンは休息日で、エマージェンシー以外の仕事をしてはいけない日だ。この日が作られたのは主に隊長であるキラの為だったのだが、キラ自身が1人だけそんな休息日を取るのはと渋った為、ミレニアムの乗員全てに与えられた。1日だけだが、ミレニアムの乗員達には好評な休息日設立だった。

    シンは決して仕事人間ではないが、艦内でやる事がなかった。読書も最近は気が乗らなくて机に置かれたままだ。

    さて、どうしたものかと思案していると、ピピッと部屋のコール音が鳴った。
    誰だ? ルナマリアは調整してる時間だ。

    「シン。入っていいかな?」
    聞こえて来た声に思わず飛び跳ねる。
    「キ、キラさん!?」
    慌ててロックを解除すると前に居たのは隊長のキラだ。確かキラもシンと同じく休息日だった筈だ。
    「ごめんね?休息日なのに押しかけて。寝てたら行けないと思ったけど、どうしてもシンに渡したい物があって」
    「いえ、丁度暇してて何しようかと思ってた所です。渡したい物? なんです?」
    「えーとね、これなんだけど」
    そう言って差し出された白い箱。
    「なんです?」
    「えーとね、シンって甘い物好きだったよね?」
    「え? 好きですけど」
    「うん。えーとね、ケーキなんだけど、お礼とお詫びで を兼ねてシンに食べて欲しくて」

    キラがシンにお礼とお詫び? なんかあったか? なんて考えていた。

    「えーと、この間シンの事殴っちゃった事、まだお詫びしてなかったから。それにいつも助けて貰ってるし。そのお礼だよ」

    ファウンデーションのあの時かと思い至った。気が付けばあれからかなりの日数は経っていたが、キラはいつかちゃんとしたいと思っていたらしい。

    「いや、あれは気にしないで下さいよ! それに、俺だって色々キラさんにお世話になってますし⋯⋯ケーキ、キラさんも一緒に食べません?」
    「え? でも⋯⋯」
    「1人で食べるより2人で食べた方が美味しいですから」
    半強制的に備え付けのデスクの椅子にキラを座らせる。
    キラが持って来てくれた箱を開けるとイチゴのショートケーキとチョコケーキが入っていた。
    「キラさんどっちがいいですか?」
    「シンが食べたい方でいいよ? というか、両方シンが食べてよ」
    「じゃあ半分っこしましょう」
    「え⋯⋯、別に気にしないでも」
    「半分食べてくれないなら、あーんってしますからね」
    「⋯⋯分かったよ。じゃあ半分っこね?」
    シンの押しに負けたキラだったが、シンの優しさに笑みが零れる。

    シンは、本音を言えばあーんをしたいし、あわよくばあーんをして貰いたいと思ったが、半分っこでも充分幸せを噛み締めたのだった。
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