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    結月(ゆづき)

    @22Yuzuki22

    主に小説しか書きません。(絵は見せられるものは書けません)のんびりまったり上げたりしてます。

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    結月(ゆづき)

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    夏休み最後の日で、我が子の宿題が終わってないと呟いたら、アスランが言ってるみたいだと返信を頂き、これは書くしかないな?となって書いてしまいました。幼年期のアスキラです

    忘れられたプリント忘れられたプリント

    「はぁー、もう夏休みも今日だけかぁー」
    キラの部屋でのんびり過ごしていると、キラが深く溜息を付いた。
    「文句を言っても仕方が無いだろう? それよりも明日から学校だが、宿題とか準備とか出来てるのか?」
    「もう! アスランてば母さんみたいなこと言うー! 今年の宿題はアスランとやったから大丈夫だよ! ドリルも終わったし、マイクロユニットの課題も終わってるし、読書感想文もやったよ。それにしても、読書感想文なんて何であるんだろうね」
    ぶーとモンクを言うキラに、アスランはまた始まったとばかりに肩を竦める。
    「読書して貰うのが目的なんだよ。キラみたいに本読むの苦手な子がいるから」
    「うっ、だって本読んでると眠くなっちゃうんだもん」
    「はいはい。でも今回は俺と一緒だったから問題なかっただろ?」
    「うん。本当にアスランのお陰だよ!」
    キラの夏休みの宿題の手伝いをすると初めから約束していた為、今年は最終日に宿題に追われることはない。
    「あ、そういえば、プリントはちゃんとやったか?」
    そういえば1個だけキラとやらなかった宿題があった事を思い出す。
    「⋯⋯プリント?」
    首を傾げたキラに嫌な予感がした。
    「まさかやってないのか⋯⋯? 休み明けに小テストやるから、プリントをしっかりやれって先生から言われていただろう?」
    しばらく無言が続いたと思ったら、さぁーとキラから血の気が引いたのが分かった。
    「ちょっ! 待って!?」
    慌てて学校のカバンを漁り出したキラに、あぁ、やはりこうなるのかと頭を抑える。
    「⋯⋯あった⋯⋯」
    キラの手に握られたプリントはシワになっていて、どうやら押し込まれていたのが分かる。
    「⋯⋯キラ⋯⋯お前な⋯⋯」
    どうしてこう雑なんだ。と怒ろうとしたが、それよりも前にキラが泣きそうに目をウルウルさせていた。
    「あすらぁん! どうしよう!」
    アスランは自分がキラのこの顔に弱い自覚があった。
    「⋯⋯仕方がない。さっさとやるぞ」
    「うん!」
    アスランの言葉にパァっと明るく笑顔になったキラに、苦笑するしかなかった。

    どうにかプリントも終わらせ、2人で他にないか最終チェックもしたし、明日の準備も終わらせた。
    こうして最後までワチャワチャした長い夏休みは終わりを迎えた。

    「⋯⋯来年もアスランお願いします」
    「⋯⋯キラ、お前な⋯⋯はぁ⋯⋯仕方がないな」
    キラに頼りにされるのは嫌では無い。むしろ頼って貰えて嬉しいと思う。
    キラにはアスランが必要で、アスランにもキラが必要なのだ。
    いつまでもこの関係で居たいと思う反面、キラへの気持ちをいつか伝えれたらとも思った。

    キラは鈍感だから、アスランの気持ちには気が付いていない。キラが気が付いてくれればいいが、まだまだ子供っぽいキラには期待は出来ないだろう。

    (まぁ、焦らなくていいか)
    今は友達でいい。いつかはと期待しつつ、今日もアスランはキラの隣に立つのだった。
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