0章(自己紹介)希望ヶ峰学園、それは優れた才能を持つ生徒が学校側から招待されることで入学できる超名門校だ。
希望ヶ峰学園に入学出来たら成功が約束されたと言っても過言ではないと言われている。
そんな超名門校の門の前に、私は立っていた。
私の名前は朝顔麗華、超高校級の巫女だ。
巫女なんて、ほぼ家系の影響なのにこんな名門校に招かれたときは家族も一族の誇りとして潔く送り出してくれた
本当に期待に応えられるのか…そんな不安や期待に胸を弾ませながら門をくぐった瞬間、世界は暗転した……。!
……あれ、ここは…?
目が覚めた私は、まるで教室の机のような場所で眠っていたことに気がついた
ところで何故私はこんなところで寝ているのだろうか
……思い出した、門をくぐった瞬間に私、なぜか倒れてしまったんだ…
つまり、誰かがここまで運んでくれたのかもしれない、だとしたらとても申し訳ないことをしてしまった…
正面に目をやると机の前に人がいる
「うわぁっ!?」
ふと叫び声をあげてしまった
「ひっ...!ご、ごめんなさいぃっ!!」
すると私の声に驚いたのか彼も悲鳴をあげていた
赤い髪に茶色いベレー帽を被っていて、薄茶色の瞳をしているそことなく可愛い雰囲気の男の子
なんとなく私と同い年くらいな気がする
……もしかして、希望ヶ峰学園に入学する同級生?
「あの、貴方の名前はなんですか?もしかして才能…持ってますか?」
すると彼は少し肩をビクッと震わせてから目を見開いた
「えっ?えっと…僕は…新城 正樹。超高校級の画家……です。」
やっぱり同級生だ…!少し安堵してから自分の自己紹介をしていないことに気づいた
「あっ、自己紹介が遅れましたね。私は朝顔 麗華…、超高校級の巫女です。」
「もしかして……僕達…同級生…ですか?」
「そうみたいですね、これからよろしくお願いします。」
どうやら同級生だとわかった瞬間緊張がすこしほぐれたようだ
「そういえば他に人を見ませんでしたか?ここが希望ヶ峰学園ならもっと同級生が居てもおかしくないと思うんですが…」
純粋な疑問だった。ここが本当に希望ヶ峰学園ならば自分を除いて少なくても15人くらいは生徒がいるはずだ。
「えっと…僕もこの教室からでてないから分からない…ですけど、廊下から声がしたような気がする…」
なるほど、つまりそれは他の誰かがいるということになる
ずっとここに居てもなにも手がかりは掴めないし少し探索をしてみてもいいかもしれない
「なるほど…それでは少し色々な場所を探索してみるのはどうでしょうか?ずっとこの場所に居ても何も起こらないと思うんです」
「うん、そうだね…、じゃあ行こう…か。」
出ようとした瞬間彼の動きが止まった
心配して外を見たらすぐに理解した
……これは…うん、羨ましい。
とりあえず新城さんがフリーズしているので殴っておいた。
「いっ……!?!?」
「えー、キミなかなか大胆だねー、お姉さん気に入っちゃった♡」
うん、ゲームとかで絶対出てくるえっちなお姉さんだ
凄い。初めて見た。
「わあぁあああっ!?!?ご、ごめんなさいっ…!!悪気はなくてっ!!!」
「全然大丈夫、キミ、だいぶラッキースケベだったねw」
「ほんとすみませんん……」
本当に新城さんが羨ましい。本当にそこを変わって欲しい。
「あっところで、そっちのお姉さんの名前は?あとパンツ何色?」
「……あっすみませんぼーっとしてました、名前は朝顔麗華、パンツの色は白ですね」
「答えるの……!?!?」
「白かーいいね、可愛いね。じゃあそこのキミの名前は?パンツ…」
「色は答えませんが名前は新城正樹です。色は答えません。」
「正樹くんね、絶対教えないっていう意志を感じる…まぁ2人ともよろしくね!」
「そういえば…貴方のお名前は何でしょうか?」
「あーごめんごめん忘れてた!ウチは氷室薫、超高校級のヘアデザイナーってとこかなーっ!」
彼女の名前は氷室薫というらしい。髪はオレンジ色で毛先が紫色のグラデーションになっている。そしてポニーテールに結っていて、目の色は夕焼けみたいな赤っぽいオレンジ色の…一言で説明するならえっちなお姉さんだ。
「……あれ?そういえば、体育館に集まれって放送があったんだけど行かないの?ウチもそろそろ行こうと思ってたんだけど……」
「えっ、初耳です。」
「僕も……」
「あれ?さっきメガネかけた子が教えに来てくれたんだけど~…聞いてない?てかもしかしてウチら以外と会ってない?」
「まさにそんな感じです」
「そうなんだ~、じゃあ体育館一緒に行こうか?」
「いいんですか?まず場所も分からないんですよね…」
「そーなんだ、実はウチも」
「えっ」
どうやら氷室さんも体育館の場所を知らないらしい
それじゃあ…ひたすら歩くしかないんじゃ……
するといきなり先程氷室さんが言っていたようにメガネをかけた少女が目の前に居た
「どうしたの?何かお困りかな!?」
見た目から想像できないほど声が大きいし凄く元気だ…どこから出てるのその声…
「あっさっきの美少女!お姉さん達体育館の場所が分からなくて~…」
「ならばアタシに任せなさい!案内します!!」
……うるさいけどとても助かった…、うるさいけど
「こっちだよー!!」
そうして、メガネ少女に案内されて私達は体育館に向かった。
するとそこには既に13人の同い年くらいの人達が居た
「あれ?4人くらい来たねー、もしかして人数的にもこれで全員かな?」
「これで17人っすか~、多分全員っぽいっすね」
「貴方達もこの希望ヶ峰学園に入学する新入生…ですか?」
「はい…私達は希望ヶ峰学園に入学する新入生でございます。」
まるで十人十色という言葉が似合うような人達が私の目の前に立っていた
その中にはテレビで出ていたような人も数人いる
「ところで…私達はこれから同級生になるのですよね?それならば自己紹介をしてみるのはいかがでしょうか?」
「おー!それはいいアイデアだなっ、僕はそれに賛成するぞ!!」
「では自己紹介を始めましょうか」
それでは、同級生となる方達に話しかけに行きましょう
まぁこれはゲームじゃないので、スクロールすれば大丈夫ですね
とりあえず、あの謎のメガネ少女の名前を聞いていなかったので聞きに行きましょう
「すみません、メガネ少女さん」
「メガネ少女!?!?えっ、アタシのことっ!?!?」
「そうです、貴方です」
「えーすごい初めて呼ばれた…ww」
「あっ声のボリューム落とせるんですね」
「ねぇそれディスってない!?!?」
「事実ですから」
「えー凄いね君!!馬鹿正直!!!!」
「まぁそんなことは置いといて貴方の名前を教えてください」
「そんなこと……まぁいっかー、アタシは八栗花香!!超高校級の小説家だよ!」
「……八栗…花香さん……!?もしかしてあの小説家の八栗さん本人ですか!?」
「えっへん、実はアタシの書く小説は結構みんな知ってる超有名小説なのですっ!!!」
「その性格からは想像がつきませんね」
「ねぇディスってる!?!?」
「事実ですから」
「えーここまで馬鹿正直だと逆に引いてくるよ…まぁいっか、キミの名前はー?」
「朝顔麗華です、巫女です」
「自己紹介雑じゃない……?」
「私の自己紹介何回も見せられる視聴者の気持ちにもなってみてくださいよ、うざいですよ多分」
「視聴者……?」
「なんでもないです」
「……まぁいいかー、まぁアタシの新作できたらぜひ読んでよ~!!」
「分かりました、楽しみにしてます」
彼女は八栗花香、超高校級の小説家らしい。黄緑色のサラサラな髪の毛を三つ編みで結っていて、赤いメガネをかけているメガネ少女。そしてその見た目からは想像ができないほど声が大きく元気な性格をしている。けれど声量のボリューム調整はできるみたいだ。
彼女はとても有名な小説家で、あまり数多くの小説を読まない私でも名前を聞いたらピンとくる程の有名人だ。まさか八栗先生がこんな性格だなんて想像もつかなかった…………。