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    ao_nene

    DONE少女と剣王/シエテ
    シエテのエピの「少年と剣王」が少女だったら、どうだっただろうなという妄想
    ※モブの女の子が出てきます めっちゃ喋ってます
    ※時系列はこくしんイベの少し前くらい
    まだ、陽が昇らないうちに家を出た。
    あれからどれくらいの時間が経ったのだろうか。
     頭の片すみでぼんやりとそんなことを考えながら、少女は何度目かの鍬を振り下ろす。
     鉄が地面を打つと、痺れるような痛みが手に響いた。
    (ちっ)
     心の中で思わず舌打ちしてしまうくらい、痛みの割に得られる成果は乏しい。
     足元にはまだ、せいぜい犬一匹分くらいの窪みができたくらいだった――。 
     街外れにある森の、奥深く。
     周りを占める大樹のおかげで、空からの陽は遮られ空気は冷えている。
     にもかかわらず、頭をすっぽりと覆っているくすんだ色のしたフードから辛うじて覗く少女の額には、じんわりと汗がにじんでいる。
    「こんなんじゃ、今日中に終わらないかもな……」 
     彼女の口から零れた声音は、ひどく頼りない。
     気休めに上を見ても、そこに空はない。
     光の届かないところが良い、と選んだのは他ならぬ彼女自身だった。
    「はぁ」
     黒々と生い茂る葉を見つめながら大きく一度息を吐くと、すっかり力が抜けてしまった。
     少女は持っていた鍬を地面に放り投げ、その場にしゃがみこもうとした、その時――。
    「こんなところで何 7752