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    o_juju_Pd3fJ

    @o_juju_Pd3fJ

    ゆちょのえっちなやつとか小説とか落書きとかラフとか置く場所
    過去絵まとめ→https://plus.fm-p.jp/u/torinosu5571

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    ⚠️つくちょ要素あり
    α九十九×Ωちょうそう の可能性👁👁
    引き続きちょっとのんびり更新になります
    何時まで続くんじゃろ〜、ひたすら波風なく🩸が幸せなんだけど、Theヤオイって感じでいいかな……いいよね……

    転生オメガバゆちょ9待ち合わせのカフェでは九十九がブラックのコーヒーを飲みながら難しそうな書物を読んでいる。背が高く、サラサラの金髪は人目を惹くが、本人はそんなことも意に返さずに組んでいた脚が疲れたので、脚を大きく開いて椅子に座り直した。

    「悪い待たせた」

    待ち人が来ると彼女は書物を片付け、テーブルの上を空けた。

    「待ってないよ、お兄ちゃん、早く来て調べ物したかっただけさ」
    「そうか、相変わらず勉強熱心だな」
    「一応教師なんでね」

    脹相が向かいの席に座ると九十九は少女のような笑顔でテーブルに頬杖をつき、メニューを差し出してくれる。こうして再び彼女とテーブルを囲む日が来ようとは予想していなかった。あの時はもう一人居たが……あの人もこの輪廻転生の中に組み込まれるのだろうか。

    「教え子の結婚式に行ったら知ってる人が居たんだもん、驚いたよ」
    「俺もあんなに見知った人間が集まるとは思わなかったな」
    「みーんな覚えてないけどね、気安くはあるけど」

    脹相は寄っててきたウェイターにハーブティーとフォンダンショコラを注文した。その内容に、九十九はウェイターが去った後に脹相をからかうように笑う。

    「ハーブティ〜??」
    「その、コーヒーも好きなんだが…カフェインはあまり良くないだろ…」
    「え、マジ?おめでた」
    「三ヶ月だ」
    「やること早いね、さすが虎杖悠仁だわ」
    「婚姻する前から子供は望んでいたからな」

    脹相は未だ平らな腹を撫でて誇らしげだった。

    「話は戻るが、寂しくはないか?記憶を持つ者が自分だけで」
    「お兄ちゃん寂しいの?悠仁くんにも思い出して欲しいのかい?」
    「前世の話はしているんだが、出来たら思い出して欲しい…だが、思い出しても欲しくないような気もする。あの記憶は可哀想だ、今の悠仁が本来の悠仁ならこのまま幸せなままで、とも考える」
    「う〜ん、なんか引っかかってる?何か言われた?」
    「……お兄ちゃん、しなくていいと言われてしまった……」

    脹相はふう、とため息を着いた。結婚式の夜、寝落ち寸前の悠仁に言われた言葉が尾を引いている。脹相にとってお兄ちゃんであることは一種のアイデンティティなのだ。もちろん、結婚しても壊相と血塗のお兄ちゃんには変わりないが、本人に取っては悠仁のお兄ちゃんのつもりでもある。

    「だから過去を思い出して、また兄弟みたいになれたらとも思うし、渋谷後の悠仁自身を思い出して欲しくないという気持ちもある」
    「やだお兄ちゃん、悠仁くんに、兄弟みたいになりたいみたいなこと言ったんじゃないか?」
    「言ってないぞ」
    「じゃあ昔の悠仁くんの話を本人に聞かせてるとか」
    「それは…しているような…」

    それは脹相が無意識にしていた事だったが、指摘をされると改めてその不味さを思い知る。視線をさ迷わせる脹相に九十九がジト目で詰る。

    「そりゃ、本人からしたら面白くないんじゃないか?知らない昔の男と比べられているようなモンじゃない」
    「俺は…また間違いを…悠仁は優しいからいつも話を聞いてくれて…」
    「ウンウン、間違いをそうやって認めらるところは貴方の美点だよ。まあ、それは『お兄ちゃんもう、やらないで』になるだろうさ」
    「悠仁…」
    「まあまあ、ほらショコラが来たよ、相変わらず甘いの好きだな、甘い物摂りすぎもダメだからな」

    脹相は泣き出しそうな顔をしながらショコラを口に含むと、その甘さに再び泣きそうな顔を作った。
    九十九はまた頬杖をついてそんな脹相の様子を笑って眺めている。

    「さっき寂しいかって聞いたね。私は寂しくないよ、昔もこんな立ち位置だったし、それに今はお兄ちゃんとも再会できた」
    「俺も、九十九と会えて嬉しい」
    「うん、ふふっ悠仁くんに愛想尽かされてもお兄ちゃんは大丈夫だからね」
    「ん?離婚はしない」
    「だろうね、もう少し早く再会出来ていたらなあ」
    「?」
    「私はαなんだよ、悠仁くんより早く君に再会出来てたら、私が貰ったのにって」
    「九十九は、友人だが…?」
    「そうだね、脈ナシも知ってた…いいさ、お腹目立つようになったら今度は撫で撫でさせてよ」
    「もちろん」

    二人は昔話と、これからの話をそれぞれ始めた。仲の良い友人同士、かつてそうやって炬燵を囲んだ時のように。
    輪廻転生。巡るのは、魂や状況だけではないのかもしれない。
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