豪華客船後、筋トレについて(サタイサ)「俺の身体、どうですか?」
「何だって?」
その聞き方で良いと思ってるのか?思ってるんだろうな。カレーの味どうですか?と同じ聞き方をする物じゃないだろう、など言いたい事が頭に浮かんで来たが横に置いておく。
「あー…長旅でウェイトが落ちたんじゃないか?」
「そうなるって分かっていたのもあって行きたくなかったんですよ…はぁ…やっぱり目に見えて変わりました?」
イサミは心底残念そうにしながら自分の身体を確認している。筋トレが趣味なだけあって気にしているようだ。
「ヒビキに聞いたら全然変わらないと雑にあしらわれました」
「リオウに聞いてもなあ…(いつも舐めるように見てはいないだろうから違いが分かる訳がなかろう)」
「アイツ服には気を使う癖にこういう事は雑なんですよね、『私じゃなくてサタケ隊長に聞いてくれば〜?』って。確かにそれもそうだなと聞きに来ました。どうですか?」
「ほう…(イサミが珍しく声真似をしている!後でリオウに何か奢ってやらねばな)」
「もしかして迷惑でした?」
「そんな事は無い、それにリオウはこれがどんなに大切な事か分かってないんだ。(俺の所にイサミを誘導しているのは分かりすぎているぐらいだ、グッジョブだ。すまん追加で何か奢る)」
サタケは心の中でヒビキに感謝を捧げ詫びを入れた
「そうですよね、船内に備え付けられたジムでトレーニングもしていたんですけどやっぱり負荷が足りないなって」
イサミは機嫌良く喋り始めた、意外と喋る時は喋る。こういうとこがギャップがあって可愛いんだよなコイツは。
「スミスのやつがだいぶ筋肉量多いから俺も負けてられないなって」
「何?」
「やっぱり人種によって筋肉のつきやすさって違うんですかね?」
「どうなんだろうな」
「スミスに筋トレのメニューを聞いてみたんですけどあまり参考になりませんでした」
ルイス・スミス、お前はあの手この手で俺の部下を悲しませるのをやめろ
「そこは個人差があるだろうが、人種によって筋力の付き方に傾向があるのは否定はしない」
「やっぱりそうですよね、悔しいです」
ルイス・スミス、俺の部下を悔しがらせるのもやめろ
「今のトレンドのやり方とは違うとは思うが俺のやっているメニューでいいなら教えるが?」
「隊長の!?教えて欲しいです、お願いします」
いつ見てもこの部下が可愛すぎるランキング1位独走だなイサミは
機嫌も良くなっているようだし、これから俺とも筋トレ談義をしてくれるのかと思うと頬が緩む。
新しく教えてもらうのも良さそうだ。
後でリオウに何が欲しいのか聞いてそしてこれからもよろしくと頼む算段をつけながら暫し談笑を続けた。