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    masasi9991

    @masasi9991

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    レッドの昔話とアクセルくん

    ##RMX

    こわいはなし そこは廃墟というか、これから廃墟になるんだろうと予測されている場所だった。まだヒトがいなくなって数日しか経っていない。ほとんどの場所についさっきまで誰かがいた、みたいな形跡が残っている。
     機能が生きている設備も珍しくないし、ボクが前を通りがかったら「調理が完了して十三時間が経過しました。中身を取り出すか温め直すか選んでください」なんて喋りだした自動調理器もあって、正直そのときはかなりびっくりしてちょっとジャンプしてた。単独行動してるときでよかった――けど待ち合わせの場所に戻るまでかなり緊張した。
     あれはそこに住んでたヒトが機械の中の燃料も食材も置きっぱなしで避難したってことみたい。調理器はいつもの通りタイマーに合わせて動いただけ。そんなことはわかってる。
    「不気味な場所だなァ」
    「コイツはたしかに、火事場泥棒も入り放題だな。あの賞金首も既にその辺に潜んでるかも知れねえし、油断するなよ」
    「そういうことじゃなくってさ」
    「あん?」
     何の話だって言いたげに、レッドが振り返ってボクを見下ろす。この距離でレッドを見上げても、普段と違って全然まぶしくない。施設の照明は無事死んでて、この場所の不気味さに拍車をかけている。こういうとこは機能してないってのも、廃墟としてちゃんとらしすぎるっていうか。
    「こういうとこ、幽霊が出そうだからやだ」
    「ユーレイ? そんなモン、迷信だろ」
    「あれ? レッド、幽霊って知ってたんだ」
    「知ってるよ、マイナーなオカルトだ。またガキの間で流行ってんのか。元は人間が考え出したものなんだ、レプリロイドにゃ通用しねえだろ」
    「そーなの? なんで? どういう理屈?}
    「理屈もなにも、人間自身がそれは作り話だと判断してたんだ。まあ、オレの知り合いの人間の場合は殆どそうだった、ってだけだが……。どっちにしろ、レプリロイドには関係ねえ話だ」
    「そっか、レッドは昔は人間の知り合いが居たんだっけ。そのヒトたち今はどうしてんの?」
    「さあな。生きてりゃ地下に逃げてるはずだ」
    「ここに住んでたレプリたちみたいに?」
    「多分な」
     と、言ってもここのレプリたちが急いで避難したのは全然別な理由だし、避難先は、ここから十数キロしか離れてない。人間がほとんど死んじゃったときの昔話とはわけが違う。
     でもレッドの話聞いてたら、やっぱここは不気味だと思った。幽霊はいないかもしんないけど。
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