VDさてぁだ途中彼からマグカップを受け取り両手で包み込めば、冷えた手先がじんわりと暖かくなっていくのを感じる。猫舌な為飲めるくらいまで冷ましてから1口飲めば身体の内側もポカポカと暖かくなっていく。
俺が茶を飲んでいる間、包装紙を取り去りチョコをひとつ摘んでこちらに差し出してきた。
「ほい、アダムちゃん。アーン」
「自分で食べれる…」
「えェ〜、ならこのチョコはお預けな」
本当はそのチョコを奪って食おうとしたが、どうしてかしようとはせずそのままチョコを口で受け取った。ほんの少しだけほろ苦く、適度な甘みが口内に広がっていく。
「美味しい…」
そう口から零れ、自然と頬が緩んでしまう。
口の中でゆっくり溶かしていき、チョコが無くなった直後、身体が火照っていくのを感じた。身体が温まってきたのだろうか、そう考えたがどこか違う。鼓動が早まり熱い吐息が零れる。己の身体に何が起きているのか困惑し、隣にいる彼に助けを求めようと袖をくい、と引っ張り名前を呼んだ。
「ん、…さーてぃ、ん…」
「…?どうしたアダムちゃん、て顔赤くね?」
「なんらか…身体…熱く、て…」
「大丈夫か、?風邪でも……いや、もしかして…」
嫌な予感がし、チョコレートの箱の裏面をに書かれていた材料欄を見る。すると予想が的中したのか、微量だがアルコールが含まれていた。そう、このチョコレートはお酒入りだったのだ。
『店長ォ"、これ高校生にあげちゃダメだろ!!』と心の中で文句を言う。
とりあえずアルコールを摂取してしまった彼に水を飲ませようと立ち上がる。コップ一杯の水を持ってきて彼に飲ませる。両手でコップを受け取ってはこくこく、と少しずつ飲んでいた。その様子が色っぽく見えてしまい、俺はごくりと喉を鳴らす。