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    らてぃうま

    @rateitigopai

    らくがきとかセンシティブとか夢を置きたい

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    らてぃうま

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    せっかくの👹ちゃんハピバなので、アカブラを書きました。
    付き合って1年目の、ちょっとした悩みの話。
    👸ちゃんはおマセな中学生、最高の友達(振り回され役)です。

    アカブラ「鬼ヤバ向上心」「師匠!!舐めてるの!?」

     アカネは中学生に怒られていた。カフェの奥の席で、ファッション雑誌を机に並べて憤ってる美少女中学生の市井ひめ。
     彼女は鬼のアカネを師匠と慕っているが、女子力関連の話題に関しては完全にひめが師匠になっている。

     今回は、デートコーデについて責められている。アカネから相談を持ちかけたにしろ、そこまで怒らなくていいじゃないか、と内心ヘコんでいる。

    「ジャージでデートって有り得ない!小学生でも有り得ない!」
    「……じゃあ、どうしたらいいんだよ…。」
    「彼氏の好みに合わせてオシャレするのが1番よ。ブラックの好みは?」
    「…………アタシ…?」

     赤面しつつ答えられると、ひめは暗い顔で返した。

    「惚気てないで真面目に考えてくれる??」
    「いやいやマジなんだよ!あいつ、どうして欲しいかって聞いても「そのままでいいです」としか返さないんだ!
     気ぃ使ってんのかなって思ったけど、今更そんなことするヤツじゃないだろ?」
    「え〜…そんな良い男がいるわけないと思うけど…。」
    「夢ないこと言うなよ。14歳だろ。」
    「というか、ブラックがその調子だって言うなら、なんで私を呼んだの?」
    「あぁ、いくら「そのままで」って言われても、つまんないと思ってな。」
    「はい??」
    「なんか… もう見込みないって言われてる気がしてきてな。
     例えるなら、釜茹での仕事をサボりすぎた親父からの一言だ。
     「半端者の鬼になっちまったのか」ってな……!!」
    「いや全然わからない。」

     ひめは若干飽きていた。フラペチーノをズズッとすすって、持ってきた雑誌を眺める。

    「で、結局デートコーデどうするつもりなの?」
    「おう!ブラックがボッコボコになるくらいの見繕ってくれ!」
    「バイオレンスデートコーデ!?」

     ひめはめちゃくちゃ頑張った。
     過去一ひとの世話を焼いた。

    ――――
     そして、デートの日が来た。
     優中部町のいつもの公園で待ち合わせ、ブラックはいつもの服でベンチに座っている。

    「ブラック!待たせたな!」
    「いえ今来たとこ――ッ」

     まるで魔法をかけた瞬間のシンデレラ、みたいな格好で後光を放つアカネ。

    「……今日はなんだか、眩しいですね…物理的に。」
    「ああ、おまえの目を潰すくらい眩しいオシャレしてきたぞ!」
    「サングラス持ってきて良かったです。」
    「え!?ちょっわかった後光はやめる!」

     スイッチを押して、持ってきたライトを消した。ブラックもサングラスを付けなくて良くなった。

    「念の為にと思ってたけど要らなかったみたいだな。」
    「誰の入れ知恵に単細胞アレンジ加えたんですか…?」
    「ひめにやってもらったんだ、凄いよなコレ。自分でも見違えたよ。」
    「納得です。アカネさんの綺麗な容姿が最大限活かされていると思いますよ。」

     サラッと褒められて、アカネは赤くなる。

    「へへへ、もしかして、こういうのも好きか?」
    「いえ全然。好きじゃないです。」
    「ッ……こ、これでもダメなのかよ。」
    「オレちゃん以前言いましたよね、アカネさんはアカネさんのままで言いと。たしか付き合い始めた頃でしたね?」
    「……わかってるよ。でも、それに甘んじてたらダメだろ。
     あたしは彼女なんだぞ?もっとブラックの……す、好きな女に、なりたいんだよ!!」

     心からの熱い言葉は、ブラックの心を震わせた。

    「カカ……カカカッ!!」
    「なに笑って――」
    「鬼ヤバですね!!アカネさん!!」
    「!?」

     至近距離に詰め寄って肩を掴む、食ってかかるのかと思うくらい、ギラギラした目をしている。

    「その向上心!!だから好きなんですッ!!」
    「いきなりテンション高いな…うるさい…。」
    「あ、すいません。
     それでオレちゃんの好きな女になってくれるとか。」
    「ああ鬼に二言は無いぜ。」
    「じゃあキスしてくれます?」
    「おう―――ってオイ!!いきなりすぎるだろ!?キキキキキキスって!!??」

     真っ赤になって汗だくになって後退り。
     ブラックは呆れた視線を向けつつ
    「付き合って1年ですよ。」
    と静かに言った。

    「何回かデートしましたし、もう家にも行ったじゃないですか。
     オレちゃんいい加減に進展してほしいんですよね。」
    「………………我慢させてたんだな…悪かったよ。
     ……よし。腹くくった。いくぞブラック!!」
    「いえ今すぐというわけでは」

     ブラックの言葉も聞かず、アカネは鬼気迫る表情で頭に掴みかかり、ブラックですら抵抗ができないほど力任せのキスをした。

    「んんんん〜〜!!!」


    ――――
     デートの報告ということで、ひめとアカネはまたカフェに来ていた。
     今回はフラペチーノ以外にケーキも頼んだ。
     満足そうなアカネの顔で、ひめは初めホッとしていた。だが、序盤から「眩しさのためにライトを持っていったんだが…」と言われて、頭を抱えながら聞くはめになった。

    「で、キスまでしちゃってさ……ひめのおかげですっごい進展出来たよ!ありがとな!」
    「今の話にわたしの助けは要らなかったような…」
    「何言ってんだよ!踏み出せたのはひめがこれ以上ないくらいあたしを可愛くしてくれたからだぞ、だからありがとう!」
    「もぉ…師匠にはかなわないわね…♪」

     もうケーキを食べ終わるころ、ひめから話を続けた。

    「その後は…したの?」
    「ん?あぁ家デートすることにしたぞ。ブラックの家にお邪魔したんだ。」
    「そこじゃなくて、その先よ。キスの先…♡」
    「バッッ…カ!!!!お、おまっ…14歳だろ!ダメだろ!」
    「イマドキみんな知ってるって。どうなのよ?ブラック上手そうだけど?」
    「あぁすごいよアイツ……って何言わせんだよ!?」
    (チョロすぎる。)
    「ま、まあ良かったは良かったんだけど……気絶するまでやっちゃうのはダメって言われたよ…
     あたしの体力ありすぎだって。そんなことないと思うけどなあ。」
    「あぁ…師匠は化け物じみてるから…。」
    「ハッキリ言うなよ。」

     ひめは妙に違和感を感じていた。
     アカネの言い方だと、まるで……

    「……ブラックが下なのッ!!??」
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