南国イチャイチャモクチェズ2 ―――フゥ、と軽い息を吐き出しながら、バスルームの扉を閉める。玄関先での先ほどの遣り取りから小一時間後。モクマは相棒に続けて入浴を済ませ、リビングへ向かっていた。
(入浴―――ったって、アイツほど丹念な習慣がある訳でもないがね。)
そう自省しながらも、タオルドライのみの生乾きで済ませるなと再三その相棒から口酸っぱく言われた影響からか。がしがしと掻く髪は丁寧に乾燥されて、どこかふんわりとした手触りに変わっていた。身体に纏わりついていた海水の塩分と滲む汗、そこに塗されていた砂も綺麗さっぱり洗い流されている。程よく運動をこなした肉体がシャワーの温水で温められ―――更にそこから常温に戻る時特有の、ほっと筋肉が弛緩する心地よさが男の全身を包んでいた。
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