ネコかが、街から消えた 久々に早起きをする。
時計を見るとまだ8時。普段こんな時間に起きるのはネコかが遊びに来る時くらいだ。
今日は珍しく来てないけど。物頼んでたこと忘れてるのか?
さっさと着替えて1階に降りる。
「あ、姉さん」
「あら空。珍しく早起きじゃない」
ゆったりと刺繍をしている姉さん。
「あ〜、うん。ネコかに頼まれてるものがあって。今日はまだ来てないんすか?」
不思議そうな顔をする姉さん。
「……ネコか……?誰、その子」
「ハァ……?」
何言ってんだ。コイツついにボケたか。
「ここ最近よく来てるアイドルのやつですよ。一昨日も来てたじゃないすか」
「一昨日?一昨日は新規のお客様しか来てないけど」
「ハァ…………?」
ふと卓上カレンダーを見て、思いつく。
6200