Recent Search
    You can send more Emoji when you create an account.
    Sign Up, Sign In

    望月愛華

    天官賜福・花怜中心
    キリ悪い小説とか

    ☆quiet follow Send AirSkeb request Yell with Emoji 💖 👍 🎉 😍
    POIPOI 1

    望月愛華

    ☆quiet follow

    R_18にしかならないのでキリ悪いけど終了
    私が救いようのない変態なのを推しカプの攻めに押し付けてる節がある

    概念全裸「どうしたの? 何を驚いているんだ。
     君はこれを初めて見たんじゃないだろう」

    謝憐はそう言った。自分たちを覆っている極楽坊の天蓋のような、紅く透けた布地の、非常に面積の少ない下着姿で。

    「どこでそれを?」
    「君が昨日の朝私に服を貸してくれた時、箪笥を見て躊躇っただろう。あの後覗いて見たらこれがあって、もしかして着せたかったのかなって」
    「ああ、なるほど……」

    つまり、自分の爪が甘かったのだろう。こんなもの着せられないと思って箪笥にしまい込んだのに、消しきれなかった欲のせいで捨てられなかった。
    謝憐はただ自分がこんな……花街の女でも着ないような華美で淫猥な服を恥ずかしいから隠したのだと考えているようだが、それは違う。これは花城が自分で、糸から作ったのだ。

    謝憐に上物の服を着て欲しかった自分は、最初は鬼界や人間界中の呉服屋から選び抜いた服を購入していた。しかし段々嫉妬してしまったのだ。謝憐の素肌に触れるただの無機物に。
    年々増していく自分の独占欲をなんとかすることはとっくに諦めていたので、もう自分で作ることにした。──謝憐の着る服を。

    花城はまず服を仕立てる技術を身につけ、次に布を織る技術を身につけ、最終的に紅線の要領で法力100%製の糸を紡ぐことに成功した。上司が突然機織り機やらなんやらを買い込んだことに危機感でも覚えたのか、優秀な部下達が仕事を回さなくなったのを良いことに、花城は謝憐の服作りに没頭した。
    ……そしたら何故か、やたら卑猥な下着が出来てしまった。

    「それで、兄さんは俺がそれを着せて何がしたかったか分かってるの?」

    こうなったものは仕方ないので花城は今夜を楽しむことにした。集中していたら何故か出来上がっただけなので、これを着せて謝憐をどうするなんて細かく考えていた訳ではない。

    「なに、て……見て楽しむ、とか?」

    謝憐は、それだけのつもりだった、まさか他に何かあるのか、私はそれをされてしまうのかとでも言いたげな期待のこもった眼差しでこちらを見る。

    「もちろんそれだけじゃない。だって俺が法術で作ったんだから……」

    少し考え、瞬間、頭に雷が落ちたようになった。今謝憐が付けている衣服には、僅かだが均一に花城の法力が通っている。つまり、花城はあの衣服を文字通り好きなようにできる。暖めることも出来るし、変形させることもできるし、……瞬きの一瞬で脱がすこともできるだろう。

    「……作ったんだから、俺はそれを好きにできる。兄さん、下着は一番大切な防具なのに、俺にそれを委ねちゃって良いの? そんなもの着てたら、」

    俺はすぐに貴方を食べちゃうよ。

    そして愛しく可愛らしい人ははく、と口を震わせて言う。

    「めしあがれ」

    「……」

    我が神様という人は、己がした無意味な深呼吸にすら期待を煽られて赤に染まる。
    ぐるぐると腹の底に渦巻くこの欲望を謝憐は分かっていない。当然だ。まだ花城は自分の欲望を全てさらけ出したことがないのだから。

    今も、まばたきの度、目を開けたら彼の一糸まとわぬ美しい肢体が広がっている様を想像しては、目蓋の裏に映し焼き付けている。衣服とは脱ぐのに時間がかかるのが常だが、今の彼は生まれたままの姿とまったく隣り合わせの状態だ。また、布が少ないながらも重要な部分は隠せているように見えても、目の前にいる相手がいつでも取り払ってしまえるのなら実際隠せていると言えないのではなかろうか。つまり彼は今本質的には何も着ていないのでは?
    ……などとおかしなことを考えているイカれた鬼のことを謝憐は分かっていない。
    Tap to full screen .Repost is prohibited
    💖👏
    Let's send reactions!
    Replies from the creator