Episodeリンゼ×レイシー
リンレイ
黒の国と神の国の国境沿い、神の国側に1つの教会。
その教会は貧しい者も優しく受け入れてくれる場所であり、そして神の国に入りたくもうしろ暗く正面から入国出来ない者達が居た。
「……神獣様のご加護があらんことを」
今日も祈りを信徒達と捧げ終わるとウサギ族の神父であるリンゼは瞬く間に信徒達に取り囲まれた。
神父らしく優しい微笑みを浮かべ、その端正な顔に見惚れる者も少なくない。そんな中、あまり見かけぬ顔を見つけリンゼは更に笑みを深めた。
「…おや、あまり見かけない方ですね。こちらには初めてですか?」
「ウン。はじめてこの国に来たの。あなたに会いに」
「おや、私にですか?それは光栄ですね」
小柄な体型に可愛らしい洋服、それに合った可愛らしい顔をした“少女”はにこりと笑った
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