依央利は蜜壺に悪恋をする
とある日の昼下がりの午後、依央利は昼食の炒飯の付け合せである卵スープを作りながらぽつり…と突拍子もなく奇妙なことを呟いた。
「はぁ〜あ、大瀬さんのこと抱きたいなぁ……」
「………は?」
各々自身の部屋で作業を行う者や、外出している者がいる中で、依央利の作っているスープの匂いに誘われて他の住民よりも早くリビングに着席したテラは、依央利の突然の不可解な発言を聞き逃す訳にはいかなかった。
「……ちょっと待って、依央利くん。テラくん今、依央利くんの口からとんでもない言葉が聞こえてきた気がするんだけど気の所為だよね???」
流石にテラは、依央利がそんなおかしなことを言うわけがないと考え、依央利に確認をとった。
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