黄昏に、君に咲く花「ね、タイシン。あのさ、はなことば――ってあるよね」
「あるね。それが何」
「あれってさ。お花さんが、自分で考えたわけじゃないんだよね?」
「は、――っ、――……」
「あれ? たいしんどしたの、ハシビロコウさんのまねっこ?」
「――アタシは、アンタのバカさ加減を見誤ってた。まさか、まさかさ、アンタの脳みそがそこまで……」
「え、えっ? ――いやいやっ、さすがにそんなことは分かってるよぉーっ!! そ、そーゆう意味じゃなくって……!」
「……」
「ホントか? みたいな目で見ないでえぇぇ~~! ――え、えっと、つまりさ、アタシが言いたいのは、どこかの誰かさんが、お花にそーいうイミの言葉を与えたから、それがハナコトバになって、っていうことなのかな、って……」
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