コルハサ過去編① 二週間ぶりの二人そろっての休暇をハッサクとコルサは家の片づけをして過ごしていた。お互い何を捨ててよくて何は残すべきなのかがわからず増えていった荷物は二人の家を圧迫していたため今日は待ちに待った掃除の日である。アトリエはコルサに任せ倉庫の掃除をしていたハッサクは、棚の後ろにまるで隠すように置かれた木の箱を見つけた。
「おや、随分と前のものでしょうか?埃をかぶっていますね…。」
好奇心から木箱の蓋をひらくと中には色とりどりのひまわりやハッサクの愛するドラゴンたちの絵…だったものが一枚一枚丁寧に梱包され、しまわれていた。その美しい絵たちはナイフで切り付けられ見るも無残な姿になっていたが、その傷跡すら傷跡を付けた男、コルサの激情を表現した一つの作品のようになっていた。
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