【未完】『すこしだけはやくして』(ヤマ千ヤマの同棲ネタ続き)4.幸せの機械
「あれはモモが悪いと思う」
きっぱりした口調が似合わない。大和が笑いを漏らすと、千はさらにほおに力を込めた。普段三〇%くらいしか使っていない頬の筋力を、五〇%は使っていそうだ。白目を剥いて笑えば七〇%。大和に抱かれているときは、一〇〇%いくかもしれない。
「楽しそうだね」
「そりゃあ、千さんが百さんとうまくいってんのは、後輩にとっては嬉しいです」
「うまくいってないよ」
「揉めてるくらいがいいんじゃないですか? あんたらは」
「モモは仲良くしたいらしいよ。それなのに僕の言うことを聞かない。矛盾してる」
「あんたが矛盾しなさすぎなんだろ……」
「まあ、そういうわけで、行きずりの美少女にたしなめられて、僕らは仲良くツーショットを撮りました。……はい、僕の一週間はこれで終わり」
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