翼を失くした貴方へ ここ数日、ずっと探していた姿を捉えて、これは逃してはならないとアルバートはその手を伸ばした。
「やっと、捕まえました……!このままミレニアムが出港するまで話せないかと思いましたよ」
「っ、はぁ……」
目が合って走り去ろうとしたところを強引に腕を掴まれて人気のない甲板に引き連れられたアーノルドはその勢いに観念して柵に手をついて息を整えていた。
「もう一度ちゃんと伝えさせてください。私は貴方のことを好いています。大好きです。もちろんそれぞれの任務がありますし、私も今からプラントに帰ってしまいます。ですから、すぐにどうとかいうことでは無いのですが、ただ私のことを少しでも本気で考えていただければ嬉しいです」
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