それでもOXPDと言い張る*
「ねえお兄さん、良かったら試してみてよ。 俺、コッチで気持ち良くさせるの結構自信あるからさ」
そう言って先が割れた舌をベぇと見せてながらキオは笑った。
「……そうか」
先程まで何の興味も無さそうに短い相槌を打つだけだったその客は、そう言うや否やキオの顎を掴んで口の間に舌を滑り込ませた。
「んッ、はぁ……ちょッ」
口内を嬲るように動き回るその男の舌に先に息が上がったのはキオの方だった。
割れた舌先の裏側を舐め上げられると、ぞわりと背中に甘い痺れが走って気を抜くと腰が砕けそうになる。
「……まあ、悪くはないな」
唇が離れて、二人の間の銀糸がプツリと切れると
扇情的な瞳を細めて男は口角をつり上げた。
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