アイタイシタイ シティホテルの最上階、スイートルームに入るとスーパー攻め様が居た。
「……あの、コース間違ってませんか?」
それが、俺とあの人の出会いだった。
クーラーの効いた車内からぼんやりと窓の外を見上げると
高層ビルのネオンが、昼と変わらない明るさでギラギラと照らしている。
「キオサ~ン、今日ハヨロシク頼ムヨ~!モウ、キオサンダケガ頼リナンダカラ~」
「え~ちょっと大げさすぎない店長?今日ってフリーのお客さんなんでしょ」
ビジネス片言と噂の店長の縋りつくような声に、キオはヘラヘラと笑いながら後部座席の背もたれに体を預ける。
「今夜ノオ客サンは曲者ナンダヨ……」
「曲者?」
「毎回指名無シロングデ予約シテクレルオ客サンナンダケド…何デカ入ッタ子達ガモウ付キタクナイって言ウンダヨ~」
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