翼をください『エントランスに飾るからよろしくね』と色画用紙を短冊にしたものを渡された審神者や刀剣男士たちが、筆ペンを持って机に向かっている。
村雲江の横を通るとき「おなかが痛くなりませんように」と書いているのが見えた。
そんななか、配られた短冊を二つ折りにしてクセをつけてから開き、飛行機を作り始めた青竹を見つけて「おい」と声をかける。
「願い事書かねえのかよ」
「うーん……そういうのあんまりわかんないんですよね」
そう言いながら紙飛行機を顔の前に構えて、ちょいちょい、と翼の角度を整える青竹。
すっと腕を伸ばすと紙飛行機はまっすぐに飛び、壁にぶつかって落ちた。
地面に墜落した紙飛行機を見つめていた青竹が「僕たちっていつまでここでこうやっているんでしょうね」と呟く。
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